チーズ料理 美食館
第三回「どこまで伸びる? 初めての食感 アリゴ」
年明けて寒さが厳しくなってきましたね。寒い夜にぴったりの、フランス・オーベルニュ地方名物アリゴという料理をご紹介しましょう。
子供も男性も、そしてもちろん女性も大好きな、じゃが芋と溶けたチーズの組み合わせです。食材は平凡ですが、その食感はもちもち、とろとろ。独特のものです。ぴよーんと数メートルも伸びるんですよ。
地元ではソーセージや肉料理の付け合わせにしますが、このまま、あるいはゆで野菜にも良いものです。本来はこの地方の山で、夏に放牧されたチーズを使うのですが、手に入らなければエメンタールやグリュエールなどで代用可能です。
そうそう、夏に放牧された牛は高山植物や花やハーブをはむため、ミルクは香りと色素、旨味がいっそう深まります。そのミルクから作られたチーズを「アルパージュ」と呼び、珍重します。熟成を終えて秋〜冬に出回りますので、今度フランス・チーズを買うときは、ラベルの表示に気をつけてみてくださいね。
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作り方(2人分)
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じゃが芋200g、チーズ(カンタル)100g、バター10g、生クリーム20cc、にんにく(すりおろす)一片、塩、胡椒、牛乳適量
じゃが芋を茹で、とても滑らかなマッシュ状にする。バターでにんにくを炒め生クリームを入れる。
さいの目に切ったチーズを加える。
溶けてきたらじゃが芋を加えて練り、牛乳で水分を調整し、とろとろと木杓子から流れ落ちる固さに調節する。
塩、胡椒で味を整える。
煮込むと伸びが悪くなるので手早く仕上げてくださいね。
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