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たたけ、さらばひらかれん?

カジュ通信2007年新春号より

別にねらってそうしているワケではないのですが、カジュは、家に力があるせいか、実にいろいろな人がやってきて、いろいろなことを提案し、計画してくれるので、自然と自分の専門分野とはかけ離れたプロジェクトが次々と生まれます。
それに関わることで、いろいろな問題に直面し、日々それをどう解決するか、ということに頭をフル稼働させることになります。

そんな問題の中には(例えば限られた予算の中でこんな無謀なイベントをどうやって、、、とか、この山のような書類仕事をこの短い時間で、、、とか)考えただけで頭が痛くなる、胃までシクシク痛くなる、なんてこともしょっちゅうあって、いつもバタバタしています。(いい年してさっ!)
、、、でもカジュをオープンして10年、それで途中でやめてしまったこと、諦めてしまったことは、、、あれ、あんまりないなあ。どうやって乗り越えられたのだろう、、、。

で、気がつきました。
例えば、「こんなことやってみたいなあ。」と思った時に、当然立ちはだかるいろんなネガティブな状況―「絶対に無理!」と貼り紙されたとてつもないデカイ壁―、、、にも、探せばちゃんとドアがついているんだわ。
見つかればそのドアを開けるのは意外と簡単。

で、そのドアは、ふとしたことで突然、目の前に現れるのです。
そのきっかけは、友人のちょっとした一言だったり、ネットや本で見つけた情報だったりするのですが、ほんとに何かの拍子にすうっと気持ちが軽くなって、全くちがう角度から、事に当たることができるようになって、大体、企画したことは形になってきました。
もちろん、そこには、様々な人の助けがあったことは言うまでもありませんが、とりあえず「やりたい、できる」という前提で始めたことは、ちゃんとできるようになっているのだと思います。

去年の11月に、「100万円の家作り」(自然食通信社)の著者、小笠原昌憲さんのワークショップに参加してきました。
もう、目からウロコが落ちる落ちる。
「お金がないから」「専門家じゃないとできないに決まっている」「そんなヒマはない」、、、などなど、誰だって、快適な住まいを手に入れたいと思いながら実現できないで“壁”に囲まれて、小さくなっている人は多い。
でも小笠原さんは、その立ちはだかる壁に、いとも簡単にドアを見つけていきます。
「お金ない?じゃ自分で作ればいい。」「ノミを使うのが難しそう?なら、こんな電動工具があるよ。」「時間がない?週末に柱一本ずつ刻めばいつかできるよ。」
、、、そうよね、わからないことは調べて、やってみればいいのよ。それだけのことだ。

今の日本の社会は「おまえには無理」というところからすべてがスタートしているところがありませんか。
その思考で何が得られるでしょう。何が守れるでしょう。
決して、大バクチに出ろ、ということではなく、「やりたい、できる」から始めると、身近なところに結構答えは落ちているもので、それを見逃さず、小さいことを一つ一つ積み上げると、いつの間にか“ドア”が現れる気がします。
、、、ん、もしかして“壁”も自分自身が作り出してしまっているイリュージョンかもしれませんね。

たなか牧子

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