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「ココロとコトバ」〜トラーベ・アート・フェスティバル2007 in 鎌倉に参加して   

Ichdance
Thomaspoem




「トラーベ・アート・フェスティバル2007 in 鎌倉」開幕後、パフォーマンスチームが初めて集まったのは
鎌倉宮で行なわれたオープニングパーティだった。
パフォーマンス機材をセットする中、初めて出会った日独アーティストの子ども達は、しばらく無言で知らんぷりし合ったあと、いっせいに部屋の隅の座布団の山に突撃、登ってはころがり落ち、くすぐりあい、だきあって、けらけら笑っていた。言葉が通じないからか、笑う以外は全く無言であそんでいた。
その傍ら、大人達は、それぞれの言葉で、歌い、語り、弾き、踊り、お笑いに身体を張り、その空気でお互いを知った。

 

別の日(10/21)、私達日本パフォーマンスチームは盆踊りのようなストリートパフォーマンスを企画し、
それは天気にも恵まれた日曜日に鎌倉裏駅時計台広場で行なわれた。ジャカナカムビラサークルのムビラ演奏、タップワークショップ参加者によるタップショウ、KYOUシンセ演奏、のむらあずさ帽子ショウ等、盛りだくさんな内容。私は、1年前に牧子さんから聞いた、音のおもしろいドイツ語詩がずっと気になっていて、その発案からひとつパフォーマンスをつくり、当日参加者も含むリズムパフォーマンスができた。

『 Ich!(イッヒ)』 ※トーマス・ハーゲルスタイン/作  (※同じく今回の参加アーティスト)

自閉的な偉大なる自己の詩

 私私私!私私私!ああ私、おお私、おお私、やー私、

 私私私!私私私!  私達?!”

きちんと自閉したたくさんの自己が手をつないでみると、おもしろいんだな。
コトバがほとんど通じないまま、おいしいものの匂いをかぐような方法で、私達はココロを通わせた。


娘は、あんなにふざけ合いながら名前しか伝え合っていない友へ、「元気かな〜」とおもいを飛ばしている。

伊藤夏子(タップダンサー)

※この記事は、10月16日から28日にカジュ・アート・スペースを中心に鎌倉市内20ヵ所を中継しておこなわれたアート・シンポジウム「トラーべ・アート・フェスティバル2007 in 鎌倉」についてカジュ通信2007秋冬号への寄稿です。

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