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Manray

photo by Man Lay

2009年カジュ通信 夏号より


ガンを患っていた父を見送って、納骨が済んだあたりから、腰や背中に痛みが出はじめ、あれあれ?と思ううちに、ひどいめまいに襲われるようになってしまいました。
あまり普だん病気をしないので、これには参った!寝ても覚めても、視界が劇的に回る回る。幸いよいアドバイスを下さる方が周りにたくさんいて下さったので、薬飲みつつ、鍼や整体、ヨガなどで大分よくなりました。西洋系のお医者さんは、耳のトラブルが原因といい、東洋系は背中や腰のゆがみが原因といいました。

背中というのは、普だんあまり自分で見られないので気づきませんが、何かのことで、例えば自分の後ろ姿の写真を見て、「げっ!」と思うことがあります。トシが出ているというか、自分が思っていたよりずっと情けない様相をしています、、、。

そう言えば、最近、人の背中が気になるようになってきました。特に男性の背中が気になるので、デッサンがしたいなあ、、、と思うんだけど、勝手に脱がしていい人がいないので、しばらく無理だ、、、。30代を過ぎた人の背中には、物語を感じます。

人は、生きていきながら、段々と思い出ができてきます。で、それをどこにしまっていくのかな、と考えると、やはり「胸の奥にしまっていく」のではないかと思うのです。
大切なものや、苦しかったものほど、胸の奥にしまわれるのではないでしょうか。そして、日常生活の片付けに、人それぞれのスタイルがあるように、思い出のしまい方にも人によって様々な違いがあるはずですね。

年を重ねると、しまった思い出は段々増えてきます。新しいのをしまう時、古いものをさらに奥に押しやることになる。、、、

ははん。そうか。

そして段々押しやられた思い出が、背中に透けて見えてきてしまうというわけですね。となると、「しまい方」が大事になるのよね。「仕舞う」という字を当てますが、「仕」には「明らかにする」、「舞」には「思いのまま扱う」という意味があります。好きなものの、嫌いなものも、思い出はすっきり美しく仕舞いたいものです。

美しい背中のために。

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コメント

背中についてや、思い出の仕舞い方について、今まで考えたことがなかったのですが、このブログ記事を読ませていただいて、うん、なるほどな~って思いました。私自身、随分奥のほうにしまいこんでいるものが沢山ありますが、ちょっと整理整頓して、もう少ししっくりと仕舞い直そうかなと思います。

投稿: Kumiko | 2010/01/03 04:33

>Kumikoさん

お久しぶりです。
お元気ですか。お訪ねいただいてありがとうございます。

私も、背中が痛むたびに始末の悪かった過去を振り返っております。(笑)

今年もよろしく。

投稿: つる | 2010/01/04 19:13

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