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2009年10月

チーズ料理 美食館

2009年カジュ通信 秋冬号より

第13回「南イタリア、羊の親子丼パスタ」

イタリア人にとって、チーズとは長い歴史を通して貴族から庶民までの食卓を飾ってきた貴重な食品です。
ただし北から南までを考慮すると気候風土が大いに違い、南部では、北部のような豊かな牧草地帯に育つ牛よりも、痩せた土地で小さな草をむしり取るように食む羊や山羊が主流となります。

今回は南イタリアの特徴である羊の、「肉」と「チーズ」を使った、いわゆる親子丼的発想のパスタ料理をご紹介します!彼の地では、日曜ごとの親し気なランチパーティーや、祝日のスペシャル・メニュー。レシピにあるリコッタ・チーズは、最近日本でも手に入りやすくなりましたよね。ただし羊のリコッタはまだ一般的でないので、牛乳のリコッタでも代用可能。是非お試しください。
ピリッと辛い唐辛子も、イタリアでは南ならではの食文化です。


       

鎌倉ワイン・アカデミー主宰  永井万希子

【作り方】 (二人分)


・フジッリ(ネジ型パスタ)200g
・羊挽肉100g リコッタチーズ40g
・小トマト3個
・赤唐辛子 半本
・オリーヴオイル、塩、胡椒適量

    

フライパンにオイルをひき、挽肉とトマトのみじん切りに充分に火を通しておく。別鍋で赤唐辛子を炒めておく。フジッリをアルデンテ(かなり早めに揚げておく)に茹で、挽肉ソースと唐辛子、リコッタチーズと和え、軽くリコッタチーズが温めるまで火にかける。

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くすりすく Vol.16

2009年カジュ通信 秋冬号より

「くすり」と「りすく」はうらがえしの関係です。
正しく使わないと「くすり」は、身体「りすく」になりかねないものです。
薬に関することを「つれづれなるままに」書いてみたいと思います。
リクエストなどありましたら、是非ご連絡ください。
by 高梨 真光

むらさきなおはなし

深まりゆく秋となってきましたが、今年の鎌倉の紅葉はどうなるでしょう。イチョウは台風の塩害で、今年は美しい黄金色とはならないかもしれません。あとは暮れ近くのモミジに期待しましょうか。。。さて今回は染色でも使うムラサキについて書いてみましょう。ムラサキという植物は、根が暗紫色であり、これが生薬や染料となります。逆に地上部は紫色ではなく、初夏に咲く花の色も白いのです。時代劇の病気のお殿様や、歌舞伎に出てくる助六は紫色の鉢巻きをしていますが、この紫色はこの植物で染めたものとされ、薬効も期待して「病鉢巻き(やまいはちまき)」というのだそうです。ただし、助六は元気過ぎるということで、それを鎮める意味で、鉢巻きの結び目が逆なのだそうです。

ムラサキの根は生薬としては、紫根(シコン)といいます。抗炎症作用や、殺菌作用、傷のなおりを促進する作用などがあります。
漢方薬としては、紫雲膏(しうんこう)という軟膏が良く知られています。これは、江戸時代に華岡青洲が考案したものとされ、漢方薬とは言いながら、日本で生まれた処方です。紫根と当帰(トウキ)という生薬に、ゴマ油、ラード、蜜蝋(みつろう)を加えて作られたもので、赤紫色の軟膏です。

一般的にはヤケド、ひび、あかぎれ、痔などに用います。これから寒くなってくると起きやすい症状に用いる薬とも言えるでしょう。特にヤケドには効果があるので、おすすめしたい薬なのですが、原料にゴマ油などを用いているため、ニオイが気になるという方や、紫色が強いので衣服などに付着すると色が落ちにくいということで、敬遠する方もいらっしゃいますが、自然界の原料のみで出来ているということで、最近この紫雲膏の人気が復活してきたようにも思えます。また生薬を使っているため、メーカーによって、軟膏の色加減に差がありますが、効果は変わりません。

大倉薬局
鎌倉市雪ノ下3-8-32 t/f 0467-22-0394

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“ ルネッサンス・フェスティバル” in USA

2009年カジュ通信 秋冬号より

〜 たのしくって、ためになる、その上経済効果大!〜

アメリカの “ルネッサンス・フェスティバル”は、20年以上に渡って、安定した成功と人気を得ているお祭りです。
そこはいつでも摩訶不思議な中世ヨーロッパのファンタジー・ワールド! スタッフやお客さんはみな中世の衣装をまとい、古い紋章の入った色とりどりの旗がひらめき、やり試合に臨む騎士は馬に乗り、鷹が舞い、中世の古楽器の音楽や美味しい料理のにおいが漂っています。
色とりどりのテントや小屋には、手作りのクラフトがいっぱい。威勢のいい呼び込みのかけ声があちこちで響きます。

お祭りの目的は、もちろん「楽しむこと」なのですが、アメリカ各地で行われるこの“ルネッサンス・フェスティバル”は子どもたちに生きた歴史や美術・工芸を学べる場、また大勢が共同で何かを作り上げる機会、伝統工芸を保護する場、多くのアーティストや職人たちに収入を得る機会などを提供する、という意味でも大きな成功をおさめています。
存続が危ぶまれたこともあるのですが、この長きにわたって続いてきたのには多くの理由があります。特に大きな理由と思われるのは、人々が失業などの実生活の問題から逃れられる大切な夢の場所になっているということです。
そこは、機械化以前の世界、名誉や礼節や友情が大切にされる場所、 それでいて、ぶっきらぼう、無愛想、ふざけた振る舞いにも寛容な場所・・・アメリカの実社会の価値観とは大きく異なる場所なのです。

例えば、ディアフィールド海岸で行われていた「フロリダ・ルネッサンス・フェスティバル」は、来春18回目を迎え、この不景気にも関わらず、毎年5週間行われるこのフェスティバルを、来年はさらに1週間延長し、規模を拡大して2度目のマイアミ開催を予定しています。
予想では約10万人の観客がこのお祭りに酔いしれるということです。

期間中販売されるモノのほとんどは手作りです。これは、普段ほとんどのモノが工業製品で、値段が問屋によって決められるアメリカでは珍しいことです。
政府によってアートが崩壊し、一部の売れっ子をのぞいて、プロのアートテイストが生計を立てるチャンスが奪われているこの国で、このフェスティバルは、アーティストや職人たちの大変重要な市場になっています。

全国(の同フェスティバル)を旅することで、売り手はより多くの人々に作品を見せることができ、それによって、地元に店を持つことができるようになります。フェスティバルでは、その独特の雰囲気に助けられて「ここでしか買えない一点もの」としてその作品が売れていきます。
伝統的な手作りバスケット、手紡ぎ、手織り、手縫い、陶芸、吹きガラス、鉄工芸、木工などのほか、鷹狩りや「カリリオン」といわれるフランスの組み鐘(重さ4トン!)の楽器の演奏といったエキゾティックなショーも披露され、キャンドル作り、フェンシングやメイ・ポールダンスなどの実演もあります。

観客の一部は単に訪れるというのではなく、毎年「生きた歴史」を再現するグルーブの一員として参加します。彼らはもちろん衣装は自前で用意し、古武術や中世の料理、また薬草について研究してきます。(ヨーロッパと違ってここでは薬草はお医者さんや薬局がほとんど扱いません!)

フェスティバルの運営にあたっては、常に演目や作品が “ルネッサンス”のテーマに合うものであるよう厳しく制限されますが、にも関わらず、参加アーティストたちはその能力をフルに発揮できているようです。例えば中世の音楽の演奏だけを許されているミュージシャンは、退屈するどころか、期間中、有り余るエネルギーで次々とパフォーマンスを繰り出します。

冬をのぞいて一年中、会場やその付近には専用のキャンプ場が設けられており、フェスティバルとともに独特のコミュニティを形成しています。そこはアーティストだけではなくアメリカ社会に居場所の見つからない人々にとってもある種の避難場所になっているようですし、アーティストの創作の場であり、よき語りの場、よき思索の場になっているようです。


※リンダ・クゥートゥナー

ドイツ出身。アート・マネージャー。今年、フロリダ・ルネッサンス・フェスティバルにスタッフとして参加した。
2005年 カジュのアーティストも参加した「トラーベ・アート・フェスティバル」 (ドイツ)では、現地の事務局スタッフを務めた。
12月まで日本に滞在している。  連絡先: メールをこちらに。(英語でお願いします)

※フロリダ・ルネッサンス・フェスティバル → 公式HP

 
 

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