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「多国籍な暮らし」 ニュージーランド生活(2)

カジュ通信2010年春・初夏号 より



こんにちは。相変わらず、紡いだり染めたりしていますが、ワークビザも取れたので仕事も始めました(言葉の問題を多目に見てもらえそうなお寿司屋さんです)。

日本人は私含め二人だけ、残りは様々なアジアという、多国籍な職場です。考えてみれば、こちらに来る前のNZのイメージは、羊と自然と白人の人たち・・ という感じでしたが、実際に来てみたら、いろいろな国の人がいて驚いたものです。
マオリ、インドやマレーシア、南太平洋の人たち、様々なアジア、アフリカ。中東の人たちもいます。白人でも、生粋のKIWI(NZの人たちは自分たちをそう呼びます)だけでなく、イギリスから来ていたり、オーストラリアからだったりと、 いろいろな国の人がいます。

仕事を始め、いろいろな国の人と接するようになったことと、以前語学学校で出会った人たちのことを考えると、個人の性格というのはもちろんありますが、大きな傾向として「国民的性格」というのもあるなあと思うようになりました。今回はそのお話を少し。

他の国の人と比べると、よく言われるように日本人は「控えめ」な感じがします。和を考える、あまりでしゃばらない、言いかえればまわりの目を気にするというか(自分も含め。)日本にいる時は島だから?と思っていましたが、どうやらそれだけでもないと感じています。韓国の人にも似たものを感じます。儒教の影響なのか なと思ったりもします。中国の人も、ルールに従うという意味では真面目だと思います。愛国心、仲間意識が強いなあと思います。

フィリピンやインドネシアの人たちは、東アジアに比べてどこか明るい感じがします。仕事や勉強も熱心だけど、やっぱり楽しくなきゃね!という感じ。彼らと話していると、もともと根底に「幸せ」があって、何か悲しいことなどがあっても、またそこにいつかは戻るから大丈夫、と思っている感じがします。この感覚、いいな あと思います。

ものごとは、その人の気持ち一つで良くも悪くも取れるのなら、良く取った方がいいと以前から思っていましたが(「なるようにしかならない」のではなく、「なるようになる」)、彼らと会って、もっと強くそう思うようになりました。これはもしかしたら、宗教の影響もあるのかもしれません (フィリピンはカトリック、インドネシアはイスラム教と違いはありますが)。

それから、お客さんとして出会うKIWIは、にこにこしていて楽しそうで、これにも驚きました。もともと、KIWIには感じがいい人が多いなあと思っていましたが、店員とお客さんという立場でもそうだったのには驚きでした。 同じ白人の人でも、全く反応のない人や、笑顔がない人がいると、この人はKIWIじゃないのかなと思ったりしてしまいます。以前習ったイギリス人の語学学校の先生も、KIWIは親切で、フレンドリーだと言ってましたが、この国民性、いいなと思います。
マオリについては、またいずれ詳しく。


 
                          

文 : むかい りえ

去年11月より2年の予定でニュージーランド、北島のウェリントンの在住。たなか牧子造形工房の仲間。義母から習い、欠かせないものになった糸紡ぎのことやNZの生活について書いているブログ「みはるかす」は必見。

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