« 往復書簡(11) 岡庭妙子さんより田丸恵子さんへ | トップページ | 往復書簡(13) 柴田信之さんから塩見麻子さんへ »

往復書簡(12) 田丸恵子さんから柴田信之さんへ 2007年新春

【テーマ】 挑戦

柴田様

最近はすっかり冷えてきましたが、いかがお過ごしでしょうか?

寒さと言えば、11月終わりのルートカルチャーのイベント!2日間、お疲れ様でした。

お天気にも恵まれ、なかなかクオリティの高いイベントでした。柴田さんと出会ったのはそのイベントでしたよね。お隣のブースで、何かとお世話になりました。テントを建てる時もすぐに「手伝いますよ~」と声をかけてくださり、ご親切どうもありがとうございました。柴田さんのミドルズというお店には小さな可愛らしい民族系のものがたくさん置いてありましたよね、海外からもけっこう取り寄せていらっしゃいますが、やっぱり仕事では英語でのやり取りが多いのでしょうか?

私は最近、「英語がネイティブに話せたらなあ・・・・」と思うことがよくあるんです。地球上日本ほど英語が苦手な先進国ってないですよね、恥ずかしいもんです。私の両親はアメリカに住んでいたこともあり英語が話せるのだから、幼いころから良い英語教育をしてくれていたら、今頃世界は何倍も拡がっていたなぁ、なんて思ってしまいます。柴田さんにはそんなようなことはありませんか?もしあの頃(時)、両親が○○してくれていたら、今頃○○だったのになあ。っていうようなこと。

今さら言っても仕方ないので後悔とかではないけれど、自分が親の立場であれば子供にはこんなことはさせておきたいと、自分の経験から思えることってありますよね。

そして、どんなことも完璧な状態っていう概念で、足りないと思えることはどんどん挑戦していきたいと思うんですが、柴田さんが2007年に挑戦していきたいことって何ですか?私はやっぱり言葉・・・(日本語も含めて)です。(笑)。綺麗な言葉で伝えること、そして相手を理解すること、そんなキャッチボール上手になることが2007年の目標です。

ではどうぞすてきな年末年始をお過ごしください。お店にもぜひ遊びに行きますね。

田丸恵子

田丸恵子様

本当に寒くなりましたね。初めてお会いしたルートカルチャーのイベントの日もとても寒かったことを憶えています。

寒い冬。うちのような雑貨店にとってはこの寒さはとてもやっかいです。

入口の扉はお客様が入りやすいように開けておきたい。でもそうすると店内は寒くて、自分達はもちろん寒いし、せっかく来られたお客さまにも寒い思いをさせてしまいます。入りやすくて、店内は出たくないくらい居心地がよくて、心まで暖かくしてくれる商品が並んでいる。こんな店作りがしたいものです。

英語のお話はまったく同感です。自分の英語はFunniest Englishなので日常会話くらいはなんとかなりますが、仕事の取引はてんでいけません。仕入れのやりとりは留学経験のある家内の専門です。自分も大学含め10年も勉強しているわけですが、今使っている単語は中学で習った範囲・・・。書けなくてもしゃべれるほうが実際のフィールドではずっと役に立ちますよね。まずしゃべれる。次は書ける。子供だってこの順番で覚えるのですから、教育もこの順番で教えて欲しかったものです。

さて「もっとこうして欲しかったこと」。先の英語教育しかりですが、他にもたくさんあります。なかでも一番思うのは、もっといろいろなことに理由付けをして欲しかったですね。なぜそれをするのか?なぜ今なのか?それをするのに何が大切なのか?そうしたらどうなるのか?そういう理由付けしてくれていたらもっともっと一生懸命しただろうこと、もっと今につながっただろうことがたくさんあるように思います。これは親だけでなく学校の先生にも期待したいことです。子供の屁理屈に負けない説得力で理路整然と行く道を示してくれていたら今頃私は・・・・もう少しだけ優秀な雑貨店の店主というところでしょうか。

そして2007年に挑戦したいことですね。たくさん挑戦しないといけないことがあるのですが、まずは人生初めて挑戦しているこの自営業を軌道に乗せることです・・・っていうとあまりに現実的過ぎで夢がありませんね。うちのお店でお客さまに何かを発見して欲しい。新しい価値観に出会って欲しい。あの店に行ったら探しものに会える。そんなお店、そんな場所を創り上げること。しかもちゃんとご飯も食べないといけないですしね。お客さまも自分達も心豊かになれること。それが2007年の目標であり挑戦ですね。

すごいお店にしますよ。お楽しみに。

お互いお店を創りましょう。

田丸さんにお手紙をもらえたこと感謝いたします。

ありがとうございました。

先住民族のクラフトショップ Middles (ミドルズ) 

 

代表 柴田 信之

« 往復書簡(11) 岡庭妙子さんより田丸恵子さんへ | トップページ | 往復書簡(13) 柴田信之さんから塩見麻子さんへ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 往復書簡(11) 岡庭妙子さんより田丸恵子さんへ | トップページ | 往復書簡(13) 柴田信之さんから塩見麻子さんへ »