往復書簡(47) 佐野武さんから鎌倉智士さんへ 2016年
テーマ:鎌倉にもののふあれ!
鎌倉智士殿
私と鎌倉殿との始めての出会い、それは昨年のカジュ祭の時でしたね。
カジュのお庭に突如甲冑姿で現れ、ほら貝を吹くやいなや「皆のもの~時の声をあげよ~えいえいお~」と郎党達とともに声をあげていましたね。
まさにその時、その姿を見た瞬間、私の脳裏に一筋の光が走るのを感じました。
そう思い起こせば10年前、会社を鎌倉に移してきた年。ある計画を密かに準備していました。それは鎧を羽織って古道を歩くことでした。結局、それは一人では出来ず、その後すっかり忘れさられておりました。こたび、まさにそのことを実際に実行なさっている方と出会い、感激し、早速連絡をとり、鎌倉殿の指導を受け、マイ甲冑を製作。さらに現在では鎌倉もののふ隊臨時スタッフとして活動に参加させていただいております。本当にありがとうございます。
実は私は今から約30年ぐらい前に鎌倉二階堂にあるジュエリー作家宅へ仕事でよくお邪魔しておりました。当時はまだ20代前半の若造でしたが、鎌倉の印象はよく覚えています。なにしろ草がいたるところにあり、町も山も緑に溢れていたと記憶がございます。
土の匂いが自分の実家の山梨と同じ匂いがするので、鎌倉に仕事が決まるといつも うきうきしていたのが本当に懐かしい記憶。
でも今はその土の匂いは薄らいでしまいましたね。この素晴らしい文化がどのようにして後世に伝えられていくのか、いつも気がかりでもありました。
そんな時 鎌倉殿との出会いがありました!
ここカジュ・アート・スペースで昨年幾度もツアーを開催させていただき、そこで沢山のお客様の喜ぶ笑顔、歴史の話に耳を傾け楽しむ姿を見るたびに、うなずいている自分。
そうだ!この活動を広げよう。そして、大きな流れになること、それがこの町全体に 活力を与えること。そして未来の子供達にも、さらに日本のためにもと。
私の今年の目標。それは
大切なものを残すこと、伝えること、そしてもののふの心を育てること
鎌倉時代に生きた方々の生き様に少しでも触れてみたいと考えております。
鎌倉殿! 今年もどうぞよろしくお頼み申し上げるまする。ではこれにて
PS 牧子殿、昨年は色々と多大なご協力いただき誠にありがとうございました。
今年もどうぞよろしくお願いいたしまするよ~。 佐野 武
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佐野 武 (株)ステラマリン 代表 山梨県甲府市生まれ 水晶作家・ もののふ隊
鎌倉二階堂で工房を構え11年目 ただ今鎌倉もののふ楽団構成中 お楽しみに!
佐野 武さんへ
鎌倉智士です。お手紙ありがとうございます。
路地フェスで某が鬨の声をあげているところを佐野さんが見かけたと、メールが届い たときとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。
ご縁をいただき、佐野さんが甲冑をつくりはじめ、そのスピードと創意工夫の姿はま さに職人。とても感動しました。
10年前に佐野さんが密かに計画していた試みを達成するお手伝いができてとても光栄 で、ありがたいことです。
さらに、某の夢とロマンに肩を貸していただき、感謝の念にたえません。ありがとう ございます。
一所懸命の精神で、一刻一刻を精一杯生きていきたいと思います。それが鎌倉のさら なる繁栄と、鎌倉にねむるすべての御霊への鎮魂と、次世代への歴史の語りつぎにつ ながれば倖いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 鎌倉智士
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鎌倉もののふ隊 隊将 鎌倉智士(かまくらさとし)
鎌倉もののふ隊結成のきっかけ・・・生まれ育った鎌倉の地で、先祖を含め鎌倉にねむるすべての御霊への鎮魂をしたい。そして未来のこどもたちに鎌倉の歴史を語り継いでいきたい。そんな思いから鎌倉もののふ隊の活動ははじまりました。街興しの一環として地域振興にも寄与できたら嬉しいと思っています。
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