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2007/07/14

お蚕狂想曲

Khajuibook_732

いつもお世話になっているシルク。
しかーし、お蚕さんははっきり言って大好きなおともだち、というわけには参りません。
3年前の夏、ある試練がやってきました。
当時の息子の学校の宿題で、お蚕さんをグループで飼うことになったのです。

いやいや、お蚕さん、あれはただものではない。
最初はどこにでもいそうなただの小さな「毛虫」風情。
ところがいよいよ繭をつくるというときになると、身体が真珠色に光って、もうシルクプロテインでむっちむち。

神々しいほどです。
友人Rがいいました。「蚕って新幹線のぞみに似てますよ」
た、確かに似てる。

桑を食べるスピードも半端ではない。
夜、心配性の息子が枕元なんかにおくもんですから、「しゃわしゃわ」と耳もとでずっと音がして、一晩中食べていました。

一度桑がなくなって、夜中に懐中電灯をもってあらかじめ調査しておいた「桑の木スポット」に葉を取りにいったことまでありましたっけ。

でも慣れとは恐ろしいもの。
だんだん愛着が湧いてきて、一匹ずつ手でつまんで外にだし、糞を掃除したりできるようになりました。
息子は最初からなかよしでした。

次世代をふ化させてはいけない決まりがあるとかで(伝染病予防のためだそうです)
繭は、さなぎをいれたまま冷凍にされたそうです。
そのことは子供達の間で様々な波紋をよんだようです。

答えを出すのはむずかしい。
学校もあえて出さなかったそうです。

息子は、そうして殺される蚕からとられる糸で自分の母親が仕事をしているということをどう感じたでしょう。

そんな息子ももう中学生。そのうち聞いてみよう。

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