おつるのお道具 ・とんぼ

織り糸は、カセという形になっているのが一般的です。
ある一定の径にクルクルと巻いてひと束になったものです。
この形ですと、染めたりするのが便利なのですが、
染め終わったら、玉に巻いたり、管や枠に巻いたりして次の工程に進みます。
この時、このカセをひろげてかける道具が「とんぼ」です。
6本の羽がとんぼのようでしょ?
竹を細く削ったもの、木でできたものなどいろいろありますが、
写真のとんぼは学生時代からずっと使っているもの。
むかーしは、この糸のカセの大きさがすべて同じだったと見えて、このとんぼ、大きさを調節することができません。こまったちゃん。
巻いているうちに羽が閉じてきてしまうので、輪ゴムを使ったりしてなだめすかしてつきあってます。
糸の素材の違いによって、また、外国のものなどが多く入るようになったりという事情によって、最近はカセの大きさがまちまちで、このとんぼではうまく糸巻きができないことも多いです。
最近のとんぼは径の大きさを調整できるものが主流です。
でも、年月にみがかれた竹のつやがなんともいい味で、
「今さら別れるのもね・・・」などとつぶやきながら
今日もアタシとくるくるしてます。
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