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2007/11/18

ヤブツバキ ・ 朱鷺色

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鎌倉には、とても気持ちのいいハイキングコースが数々ありまして、その雑木林の中に、よく大きなヤブツバキの木を見つけることができます。

学名にCamellia japonica L. とあるように、ヤブツバキは日本の古来種です。園芸用の椿には、花が八重のものや、白やピンクのものなど様々ありますが、ヤブツバキの花は五弁、色も赤と決まっています。
岡山理科大学 総合情報学部 生物地球システム学科、植物生態研究室(波田研)のホームページによりますと、ヤブツバキの花の中心部からは大量の蜜が分泌されているのだそうです。が、ヤブツバキの花が咲く季節は寒い冬場なので、花を訪れる昆虫が少なく、花粉の媒介は主にメジロなどの小鳥が行っているとか。「この季節、森を訪れると顔がヤブツバキの花粉で真っ黄色になっている小鳥を見ることができる」ということなので、今度は双眼鏡をもって行くことにしましょう。

カジュの近所の空き地に、ヤブツバキの木があるのが前から気になっていたので、一昨日、枝を切りにいってみました。枝にはまだ固いですが、蕾がたくさんついていました。
でも、ほったらかしの空き地なので、木には、いろいろなツル植物が巻き付いていて、なんだかとても窮屈そう。ツルに巻き取られている部分を1キロほど切って、ツルを落としてきました。「自然がいい」というのも場合によりけりで、里山は、人が手を入れて健康でいられるので、こうした荒れ地にも何らかの定期的な手入れが入るシステムがあればいいのにと、ほんとうに思います。だって、鎌倉の「緑」の正体は、大体こうしたほったらかされている土地の植物だからです。

木全体が、赤い花をつける準備をしていたせいでしょうか。煮出した液は、とてもきれいな赤で、ウールの糸を浸してみましたところ、それはそれは美しいと朱鷺色が染まりました。見ているだけで、心の奥がほわぁっと温かくなる感じがします。

花の少ない冬に、深紅の花をつけるヤブツバキですが、俳句の世界では春の季語。寒い時期にその花を見ると、春を待ちわびる心がムズムズするからでしょうか。

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