セイタカアワダチソウ・黄色の天使
セイタカアワダチソウ。空き地によく見かける、キク科の帰化植物です。初夏から葉が出始め、夏から初秋にかけて黄色い花が咲きます。秋のアレルギーの原因といわれ、最近ではとかく悪者扱いですが、実は、花が咲く前のつぼみ付きの穂先をお風呂にいれると、アトピー性湿疹や肌荒れを癒す効果があると言われています。
「背高泡立草」の名の通り、大きくなると2メートル以上になることもあります。黄色い花は、たしかにフワフワと泡立つようです。
花穂がつく前の茎葉を初夏にとって煮出し、アルミや錫で媒染しますと、若々しい黄緑を得られます。秋口ですと、暖かみのある黄色に変わってきます。鍋から立ち上る香りは、きりりとしていて、頭がすっきり冴えてくる芳香です。
鎌倉界隈では、よくススキとセットで生息しているように思います。
これが、毎年勢力地図がちがっていて、おもしろいのです。お互い、せめぎあいながら必死にサバイブしているようで、その中にいると、なんだかちょっと怖いオーラさえ感じます。
聞くところによりますと、セイタカアワダチソウは、大変繁殖力が強いのですが、あまりに増えると、自らの毒で自家中毒を起こして枯れるのだそうです。
天敵知らずの強いものは、自分が一番の敵になってしまうということですね。・・・人間もそうかもしれません。
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