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2008/01/14

つれづれつづれ

Turkishkilimjpg
Navaho
Inka

キャロル・キングの名盤 "Tapistry"。
壁掛け、というのが正しい訳なんですけど、邦題は「つづれ織り」。原題よりいいな、と私は思います。

つづれ織りは、粗く強く張った経糸に、平織りで緯糸をいれて経糸が見えなくなるほど強く打ち込み、緯糸だけで
柄を出していく織の事です。

トルコのキリム、ナバホのブランケット、南米にも見られます。

織技法の中では染めに近いという感じがします。
とにかく、柄のデザインと緯糸の色とテクスチャーがものをいいます。

つづれ織りの作品に同時多発の世界共通の柄がよく見られるのは、技法上、そうすることが便利であるというポイントが 織手に柄を決めさせるからです。
もっともプリミティブで、もっとも手間がかかり、もっとも絵画的。

つづれ織に限ったことではありませんが、無地に織ってもいいはずなのに、そこに気の遠くなるような手間で複雑な模様を描き出そうとするのは、いずこの作品も同じ。なぜなんでしょうね。そこにあるのは、きっと人間にだけ備わった本能、そして深い祈りなのでしょう。

※写真は左からトルコキリム、ナバホブランケット、そしてプレインカの出土品。

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