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2008/06/17

イラクサ・ 苦みばしったニクい黄色

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イラクサ(刺草・蕁麻、英名nettle)。鎌倉界隈の里山は、初夏から秋にかけて、セイタカアワダチソウやススキとともにこのイラクサで覆われます。

鎌倉周辺で見かけるものは、イラクサ科イラクサ属イラクサ(Urtica thunbergiana)がほとんどですが、実はたくさんの種類があって、このほかに
◆[カラムシ属]
・ラセイタソウ(Boehmeria biloba)
・ヤブマオ(Boehmeria longispica)
・カラムシ(Boehmeria nivea)
・コアカソ(Boehmeria spicata)
・アカソ(Boehmeria tricuspis)
◆[ウワバミソウ属]
・ウワバミソウ(Elatostema umbellatum var. majus)
◆[ムカゴイラクサ属]
・ミヤマイラクサ(Laportea macrostachya)
◆[ミズ属]
・ヤマミズ(Pilea japonica)
・コケミズ (Pilea peploides)
・ミヤマミズ(Pilea petiolaris)
・・・などがあります。

いずれのイラクサも茎の内側の繊維をとって、糸にできます。イラクサ属イラクサの繊維は「苧麻」あるいは「青苧(あおそ)」とよばれ、その他は「赤苧(あかそ)」と呼ばれることが多いようです。ただ、地方によって呼び名がいろいろに変化し、一概にはいえません。
アサ科の「大麻」、アマ科の「亜麻」、シナノキ科の「ジュート」、バショウ科の「マニラ麻」、アオイ科の「ケナフ」などを含め、これらの繊維を「アサ(麻)」と総称します。

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葉や茎に細かい毛が生えていて、そのもとに、アセチルコリンとヒスタミンを含んだ液体の入った嚢があり、その嚢が破れて皮膚につくと強い痛みやかぶれの症状が出ます。

薬草としても知られており、乾燥した茎葉を煮出した汁をお風呂に入れると、血行を良くして体が温まると言われています。また、蛇や毒虫などの場合には、イラクサの新鮮な葉を良く揉んで出てくる汁を患部に塗ると毒消しや痛みを和らげる作用があるそうです。 ヨーロッパでは、血糖値降下作用があり、糖尿病に健康茶として広く親しまれているといいます。

日本では絹やコットンが伝わる以前の繊維として、大変貴重な植物でした。宮古上布、越後上布などの「上布」は、このイラクサの繊維の織物を指します。
福島県昭和村では、このイラクサ(ここでは「からむし」と呼んでいます)で町おこしを試みていて、からむし織の様々な工程を体験できるイベントがあります。

カジュの庭も、恐ろしい勢いで毎年生えてきますので、染織の教室でときどき、繊維をとる実習をします。
使うのは茎だけなので、取った葉っぱは染めものに。
初夏ですと、アルミ媒染で、やや緑味の黄色、銅媒染でカーキーグリーンなどが出ます。毒気があるせいでしょうか、少量でも煮出すとかなり濃い液になります。

煮出していると、青臭いといいますか、子供の頃に野原でかいだ「草いきれ」の香りが漂います。

それにしても、ほんっと、強いですよ、イラクサは。見ていると、その勢いにイライラさせられるのでこの名がある、という噂も聞きましたが、さてさて・・・・。

この記事を書くにあたりましては、以下のサイト、文献を参考にいたしました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/イラクサ
http://www.e-yakusou.com/sou/soum019.htm
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/urticaceae/urticaceae.htm
「ヘンプがわかる55の質問」赤星栄志・著

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コメント

自分が学生のときは、薬草の教授から、さわると皮膚が
痒くなって、「イライラする」のでイラクサなんだ、と習ったことがありましたっけ、、、、
もう随分前の話ですけど。。。

投稿: どらっちょー | 2008/06/18 21:28

あ、あれ、そういう話でしたしっけね。すいません。
刺草と綴るようなので、やはり、「毛」が名前の由来であることは間違いないみたいですね。

投稿: つる | 2008/06/19 21:19

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