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2008/10/20

タマネギ ・ トキメキの柑子(こうじ)色

Tamanegi Tamanegi02

タマネギ(玉葱)。ユリ科の多年草。(APG植物分類体系ではネギ科に分類される。)
学名は Allium cepa。「cepa」 は、ケルト語の「頭」の意味から来たと言われています。日本でも、戦前は「葱頭」が正式な和名でした。

地中海沿岸では古くから栽培されていたようですが、原産国ははっきりしません。日本には、明治初年に開拓使によって北海道で栽培されて以来、全国でも広く栽培されるようになりました。

ヨーロッパでは昔から食用、染色に広く使われてきました。
染色には、一番外側の茶色の皮が使われます。普通、植物染色では金属による媒染を行わないと色の定着が悪いのですが、タマネギの皮は、無媒染でも染まりつく丈夫な染料です。蜜色から濃い柿色まででます。もちろん、媒染してもよく、すず媒染なら目の覚めるような黄色、鉄媒染でカーキー色や焦茶が得られます。

日本の植物は同じ動物性繊維なら、絹の方が発色がいいのですが、タマネギの皮は、ウールの方が色の輝きがいいような気がします。
古くからタマネギのあるところは、羊のいるところでしたから、相性のいいもの同士が互いに存在する、ということなんでしょうか。
また、ヨーロッパで長く庶民が使ってきた「亜麻」も、タマネギの皮とは相性がよいようです。ふつう、植物染料では麻や木綿は染まらないのですが、タマネギの皮は植物繊維にもしっかり色がつきます。

よく色が出るので、染めたいものの重さの20〜30%もあれば十分です。
とはいえ、もともとが軽いので、必要量をためるのは家庭ではちょっと大変です。工房では、近所の八百屋「八百良(やおよし)」さんにお願いしてとっておいてもらってます。

薬草としても広く効能が認められています。
同じユリ科のニンニク、ノビル、ニラなどと用い方はほぼ同じで、のどの炎症、感冒、水虫、円形脱毛症、かっけなどに効き目があります。
どれも「元気」をとりもどしたいときに食べる野菜ですよね。

染場でグツグツとタマネギの皮を煮出していると、なんだかシチューやカレーが食べたくなるような冬の台所の匂いがしてきます。

うううううっ。よし、今夜は肉じゃがだ!! 

※この記事をかくにあたっては、下記のサイト、文献を参照にしました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/タマネギ
「よくわかる樹木大図鑑」平野隆久/著
「薬草図鑑」伊沢凡人・会田民雄/著
「草木染染料植物図鑑」山崎青樹/著

Photo(左) by (c)Tomo.Yun

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