心意気でしょ、おっかさん。
昨日の朝のNHKのニュースで、観光立国をめざす日本の取り組みという特集がありました。
観光に訪れた外国人には決して評判は悪くない日本ですが、親しみやすさという点で今でもかなり低いランキングの日本。それを打破すべく、あの手この手で外国人観光客の誘致に奮闘する旅行代理店や旅館の様子を伝えていました。
「そうだよ、そうだよ。」と、思わず相づちを打ってしまったのは、無理に英語を使おうとせず、あえて日本語で積極的に語りかけ、親切な日本式のおもてなしで成功している小さな旅館の取り組みでした。
そう、今の外国の観光客は、決して英語でサービスしてほしいなどとは思っていないようですよね。カジュにひょっこりやってくる外国人の方々も、ガイドブック片手に一生懸命日本語で話してくるし。
なんてことを思いながらニュースを見ていたら、去年のトラーベ・アート・フェスティバルの準備中に起きた、ある出来事を思い出しました。
ドイツ人のアーティストたちを鎌倉に招聘して行われたこのイベント。彼らのホームステイ先がなかなか見つからず、バックアップ策として、市内のホテルなどに協力を求めることにしました。
ホームステイの係のひとり、参加者でもあったJoy Suzukiは日系のアメリカ人。海沿いのリゾートホテルSに電話をかけてくれました。
イベントの主旨を説明したところ、快く特別料金で対応してくれると言ってくれたのですが、最後に、客がドイツ人だとわかると、臆面もなく「すみませんが、外国の方ですと、受け入れられません。」と断られてしまいました。
怒りを通り越して唖然としてしまった。観光で食べている鎌倉ですよ、ここは!
ホテルの人は、流暢な日本語を話すJoyを日本人と思い込んでいたのでしょうが、この返事を聞いたときのJoyの気持ちを思うと今でも胸が痛みます。
このイベントは鎌倉市観光協会の後援をとっていましたしから、観光協会にもこの事実を伝えたところ、「実は、多いんですよ、そういうホテルや旅館・・・。」という情けない返答。
京都・奈良についで人気の高い観光スポット鎌倉で「プロとして」接客業を営むみなさん、懐せますぎやしませんか。日本を体験したくてやってきた人たちです、日本語で堂々と接客しましょうよ。イベント期間中、言葉の壁などすっ飛ばして、じゃれ合いながら遊んでいたドイツ人アーティストの子どもたちと第二小学校の子どもたちが、なんとたくましく見えたことか。
心意気は国境を越えて通じるはず。観光協会さん、業者さん、いっしょに勉強会しませんか。
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