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2009/11/09

2009/11/09

祈りの秋

Kenchoji01_2
Kenchoji02

昨日は、半日、建長寺におりました。

10月31日から開幕した art project鎌倉巡空の建長寺会場をお手伝いしてきました。

雪ノ下在住の現代美術家・景山健さんは、建長寺の法堂(はっとう)の入り口や窓を、黒い布や板で覆い、暗さの中に見えるものを感じてもらうというインスターレーションを行なっています。

お天気もよかったのでひっきりなしに人が訪れていました。
私はもう一人のスタッフと会場の案内係をしていたのですが、3時間あまり「人観察」ができて楽しかった。

法堂には千手観音様がおわしますが、その仏とどんな対峙のしかたをするかが人それぞれで大変興味深かったです。
誰に指示されるともなく、帽子をとって一礼する人、思わず手を合わせる人、天井の小泉淳作さんの龍の絵に向かって鳴くかどうか手を打ってみる人(ここの龍は鳴きませんよ)、とりあえず入ってみた人・・・。

世代によるかと思いきや、思わず手を合わせるような「心に祈りのある人」は子供からお年寄りまで様々で、服装もばらばら。
一人で入ってきた小学生の男の子、真剣に祈ってました。
インドから来たという年配のご夫妻「クツを履いたままでもいいのか」と心配してくれました。
茶髪の若いカップル、観音様の前の床にしばらく座っていました。

祈りの時間は、普段の生活から消えてしまいましたね。
母方の祖父は毎朝仏壇に座してお経をあげる人でした。大変よい声で朗々と歌うように念じていました。
曾祖母は、食前食後にかならず目を閉じてお膳に手を合わせていました。その顔の美しかったこと。

合格祈願や初詣以外で、毎日の生活に5分でも「祈りの時間」を持てたら、かなりの苛立ちや焦りや怒りや嘆きが減るだろうなぁ、と、ほの暗い法堂の隅で思い、帰りに慈悲をたたえた観音様にいい時間に感謝して手を合わせてきました。

景山さんのインスタレーションは、最終日の15日には、法堂の中を完全な闇にするのだそうです。
お出かけになってみてください。

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