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2011/01/22

ヒノキアスナロ・影武者の実力

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ヒノキアスナロは、アスナロ(翌檜、明日檜= 別名ヒバ(檜葉))の変種で、日本各地に自生する 日本古来の針葉樹。そう、アスナロは日本にしか生えていないので、英語名もHiba, False arborvitae, Hiba arborvitaeなどとなっています。

アスナロは、枕草子にも「あすはひの木(明日檜木)にや。世俗にあすならうといふ木なり。檜の木に似て、材木につかふ物也」という記述があり、実際輪島塗りの木地にも使われています。
アスナロ、ヒノキアスナロ、ヒバの名称は地方によって混同されていることが多く、はっきりと定義づけするのは難しそうです。

ちなみに、井上靖の「あすなろ物語」のアスナロは、作者の郷里の方言でマキノキを指し、アスナロではないらしいですよ。

抗菌・抗カビ・抗ダニ作用にすぐれた効果をもつ「ヒノキチオール」。
俗にヒノキの香りのもととして認識されていますが、実は日本のヒノキにはほとんど含まれていません。(おおっ!)

これをもっともよく含むのが、このヒノキアスナロからとれる精油「アスナロン」で、現在ではその抗菌作用による創傷の治癒及び毛髪の発生並びに成長を促進させる作用により白癬の治療薬や、円形脱毛症の治療薬、歯槽膿漏の治療薬として用いられたりしています。

抗菌についてはニオイを嗅ぐだけでも効果があるという報告もある。

ヒノキには含まれていないのに「ヒノキチオール」の名前がついた背景には、最初これをよく含むタイワンヒノキ(ヒバの一種)から抽出されたことがあるらしいです。

ちなみにヒノキの香りの成分はアルファカジノール、アルファピネン、リモネン、アルファカジネン、T-カジノールなどで、ヒノキチオールのそれとはやや異なり、お話を伺った建築家H氏曰く「ヒノキの香りの方がひと味"辛い"。」うーん、なるほど。そして「木の表情や性質自体すばらしいのに、あまり流通していないためか、ヒノキの「影武者」という認識があるからかもしれません。」ふむふむ。長年不当な評価を与えられてしまっているアスナロの真価が日の目を見ることを願ってやみません・・・。アスナロ、バンザイ。

カジュの裏庭には、このヒノキアスナロの大木があり、晩秋から冬にかけて、葉が抜け替わり、 たくさんの茶褐色の種子を落とすので、工房のアシスタントH香ちゃんと子ども達に集めてもらいました。

落ちてから日が経っていたせいかあまり濃い色にはなりませんでしたが、アルミで榛色、銅で茶褐色を得ました。
煮出し始めると、鍋からヒノキチオールの独特の"森林浴の香り"の湯気が立ち上り、とても爽快でした。

 

アスナロ(=ヒバ)の花言葉は、「不変の友情」「不死」「不滅」


【出典】

http://ja.wikipedia.org/wiki/アスナロ
http://www.asahikawa-med.ac.jp
ttp://members.jcom.home.ne.jp/tink/
http://www.mir-world.com/hinoki.html
http://plantdb.ipc.miyakyo-u.ac.jp/php/view.php?plant_id=10803
http://www.hinokiminka.jp/hinokiminka/kaorinokouyou/
・「続々・草木染め 染料植物図鑑」 山崎青樹/ 著 美術出版社
・「よくわかる樹木大図鑑」平野隆久/著 永岡書店
・お話→きらくなたてものや(日高保氏)

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