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2011/01/09

春風献上

1000_foot

あけまして、おめでとうございます。

カジュも昨日から仕事始めでした。実は年末から体調を崩してしまい、出力50%の幕開けとなってしまいました。いろんなことが止まってしまっていて、各方面にご迷惑をおかけしております。

極度の貧血で、文字通り「血の巡りの悪い」状態に。ほんとうに頭が働かず、のーたりんな動きに自分でイライラする。
心も身体も、思考も仕事も私生活も、バランスが大事だと痛感しております。

教室の生徒さんYさんが、昨年の秋、滋賀県の琵琶湖周辺を旅された時に出会ったという、ある観音様のお話をしてくださいました。

琵琶湖の湖北は、昔から「観音の里」として有名なのだそうです。
戦国時代に信長は比叡山だけでなく、ずいぶんとお寺を焼き討ちにしたそうで、そのとき、琵琶湖周辺の里の人たちが仏様たちをたくさん"救出"し、守ったのだそうです。それが今でも里の人たちの手によって手厚く保護されているのだとか。すてきなお話です。

その中の人気No.1「千手千足観音」(写真)。

むちむちとした手がたくさんあるだけでなく、足もたくさん。しかも歯を出してニカッと笑っているこのお顔。らぶりーです。

年末、心身ともにダウンしていたところに、20年来の友人を病気で亡くし、まわりに迷惑かけて、さらに落ち込んでいたとき、ふと、Yさんにいただいたこの千手千足観音の写真を見て、救われました。

このたくさんの足を漫画のようにシャカシャカと動かして「今助けに行くよーっ。」と言ってもらったような気がして、でもって、そのお顔で「だーいじょぶ、だいじょぶ!」と言ってもらったような気がして、見ながら涙がぽろぽろ出てきてしまいました。

じっと見ながら、はて、どんな仏師がこの観音様を彫ったのだろうと考えました。当時の仏像制作の美意識からは、かなり外れたデザインだったのではと推察します。頭の固い人からは「不信心!」と怒られそうなギャグ要素満載の意匠。これを作るのはかなり勇気がいったのではないでしょうか。

それでも、この仏師には人の心を救済するものが何であるのかがわかっていたのですね、きっと。会ってみたかったです。

モノつくりたるもの、いつかそんなモノがつくってみたいと思う年のはじめです。

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