再会は時空を超えて。
2007年秋。それは、カジュ・アート・スペースの数々の思い出の中でも忘れ難いイベントを開催した年でした。
トラーベ・アート・フェスティバル2007 in 鎌倉。17人のドイツ人アーティストを招聘した一大コラボ企画でした。
その参加者の一人、カースティン・ケンプさんは、日本で楽焼きを学んだという陶芸家。このイベントでは3人の書道家と私(染織)といっしょに展示会をしました。帰国の際には、作品をたくさん私にプレゼントしてくれて、今でも大事にしています。
ドイツの友人たちから悲報が届いたのはその1年後。カースティンが癌で亡くなったという知らせです。日本チームは全員、大きな悲しみに包まれました。
この暮れに、久しぶりにドイツの友人の一人からメールが来ました。「カースティンの娘さんが、お母さんの感じた空気を自分も感じたいと、日本を旅しているんだよ。君にも会いたいと言っているから、連絡してやってくれないか。」とのこと。
そして、マリー・ケンプと私は昨日、この鎌倉の地で出会ったのです。お母さんに瓜二つ! まるでカースティンが帰ってきたよう!
今年21歳になる彼女は、WWOOF(ウーフ)という制度を利用して、登録されている有機農家の手伝いをして宿泊と食事の提供を受けながら日本中を旅しているところでした。
さっそく、2007年のメンバーに声をかけて、私のうちでお正月パーティ。お母さんのこと、そしてマリーのこと、私たちのこと、これからのこと・・・飲んで食べて話しまくって夜は更けてゆきました。
物腰や表情の柔らかなところはお母さん譲り。そしてその中に強い意志と独立心を感じさせるところがお母さんの作品と同じ。
マリー、元気でね。またそのうち。
カースティン・ケンプの思い出に寄せて。
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