キショウブ・水辺の海松色
【学名】 Iris pseudacorus
【英語名】 sword flag, yellow iris
【科】 アヤメ科
ヨーロッパ原産。明治30年頃に渡来し、今では野生化。鎌倉でも水辺の近くなどに自生しています。4月下旬から5月ごろ、黄色の花があちこちに見られます。
アヤメ、カキツバタ、ショウブの英語名、学名に見られるIris(アイリス)は、ギリシャ語で「虹」の意味。
区別に困るアヤメ、ショウブ、カキツバタ。実は4つに区分されます。
(1)菖蒲湯に入れる「菖蒲」・・・サトイモ科。花葉小さく、ほとんど葉っぱ。
(2)「花菖蒲」・・・アヤメ科。葉が菖蒲に似ていて花を咲かせる。水辺に咲く。花が大ぶり。
(3)「あやめ」(漢字で書くと菖蒲)・・・アヤメ科。花の真ん中に編み目模様がある。花が小ぶり。比較的乾いた土地に咲く。
(4)「かきつばた」(杜若)・・・アヤメ科。かきつばたの色(青紫)を染み出させ布などに書き付けた=「書付花」と呼ばれていたのがなまったもの。水辺、陸地両方に生息。花弁の弁の元に白い目型の模様がある。
種子が代用コーヒーになると言われていますが、(って、種を見たことはありませんが・・・)葉・根・及び根茎には刺激性のある樹脂性物質イリシンが含まれ、摂取した場合深刻な胃障害の可能性があるといいます。
一般的には毒草の扱いにして、薬・食用には用いないのがよいでしょう。
銅媒染の璃寛茶(りかんちゃ)色、鉄媒染の海松色が美しいです。この場合、アルミでは黄色くなることが多いのですが、反して赤みがでて、櫨色 (はじいろ)を得ました。
花言葉は「消息」「音信」「幸せを掴む」「私は燃えている」「信じるものの幸福」 「明るい笑顔」。
4/19・6/6の誕生花。
【参考サイト/文献】
・http://ki.itigo.jp/marli/grasses/kishoubu.htm
・http://members.jcom.home.ne.jp/tink
・http://www.hana300.com
・http://ejje.weblio.jp/
・http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/breaktime/untiku/100511.html
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「季節の野草・山草図鑑」高村忠彦/監修 日本文芸社
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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