« シュロ・いつでも刈安色 | トップページ | モッコク・人情味の赤茶 »

2013/10/13

トマト・アンデスの渋き風

Tomato Tomato_2012_09_24 Tomato02

【学名】  Lycopersicon esculentum, Solanum lycopersicum L.
【英名】  tomato 
【別名】  赤茄子(あかなす)、蕃茄(ばんか)、小金瓜(こがねうり)、唐柿(とうし/からがき) 
【科】    ナス科 

南米アンデス地方原産。
学名のLycopersicon(リコパーシコン)は、ギリシャ語の「lycos(オオカミ)+ persicon(モモ)」が語源で、「味の悪い桃」という意味です。

もうひとつの学名のSolanum は古いラテン語で「安静」の意味があり、この植物の仲間(ジャガイモ、ナスなども)にはみな気を鎮める効果があるとされています。

日本には江戸時代の寛文年間(1661〜1672)頃に長崎へ伝わったのが最初とされていて、当時は観賞用だったそうです。(食用となったのは明治以降。)

和漢三才図絵にはトマトと近種の竜葵(りゅうき=イヌホウズキ Solanum nigrum)が漢方薬として紹介されている記述が見当たります。近年では抗がん作用がある事がわかり、注目されていますね。

古くはラブ・アップル呼ばれていたこともある。これはコルテスがメキシコからヨーロッパにトマトを持ち帰った頃、トマトはpomo dei Mori(ムーアのりんご)と呼ばれ、これがフランス語でpomme d'amour(愛のりんご)に転じたという説や媚薬として用いられたという説などがあります。
もともとはアンデスのインディオ達がトマトル(黄金のりんご)と呼んでいたのがトマトの語源です。

アメリカ大統領トーマス・ジェファーソン(1801– 1809)が、当時アメリカではトマトには毒があると信じられていた中、講習の面前でトマトを食べて見せたという話は有名だそうで、そう言えば、ちょっと前、菅もと首相がテレビカメラの前でカイワレ大根を食べて安全性をアピールしたことがありましたっけ。何処も国の元首は大変です・・・。

熟した果実には、リンゴ酸、クエン酸、アデニン、トリゴネリン、コリンを含有して、ビタミンA、ビタミンCを多く含みます。
肌荒れ、血液浄化、高血圧予防、免疫力増強、冷え性、貧血などには生食するとよいそうです。

去年、畑に友人にいただいたプチ・トマトの苗を植えたところ、その葉や茎を触ると手がアクで黒くなったので、これはきっと堅牢な色が染まるに違いないと思い、実の収穫を終えた初秋に染めたところ、たいそう美しい緑からひき茶色が得られました!

トマトはアンデス原産のせいか、水をあまりやってはいけないそうで、その"乾いた風"のイメージが、染め上がった緑色に感じられます。

俳諧では、夏の季語。

花言葉は「完成美」。

参照サイト/文献

http://www.e-yakusou.com/
http://www.american-presidents.info/
http://had0.big.ous.ac.jp/
http://members.jcom.home.ne.jp/tink
http://www.hana300.com/
http://ejje.weblio.jp/
・「和漢三才図絵」/寺島良安 第94巻
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「新和英中辞典」 研究社

|

« シュロ・いつでも刈安色 | トップページ | モッコク・人情味の赤茶 »

鎌倉・染色彩時記(染)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« シュロ・いつでも刈安色 | トップページ | モッコク・人情味の赤茶 »