コバンソウ・招福のうぐいす色
【学名】 Briza maxima L.
【英名】 Nodding-Isabel,Big quaking grass
【別名】 タワラムギ(俵麦)、オオユレグサ
【科】 イネ科
学名のBriza(ブリザ)は、ギリシャ語で「ライムギ」の意味。ヨーロッパ原産の一年草。
明治時代に観賞用に輸入され、それが各地で野生化しました。今ではドライフラワーのアイテムとしても人気があります。
和名は小穂が小判形であることに由来しますが、米俵の形にも似ているので別名「俵麦(たわらむぎ」)ともいいます。
英語名Big quakingは、 その穂が大きく風に揺れる様から。またNodding-IsabelのIsabelは、15世紀のカスティーリャ(現在のスペイン界隈)女王であるイザベラ1世ではないかと思われます。
この女王の夫、アラゴン王フェリペ2世がグラナダ攻略の折、イザベルはその戦勝祈願のため陥落までペチコートを替えないという誓いをたてました。
結局陥落までに3年という月日が経ち,ペチコートは灰色味の薄茶色になったといいます。
この逸話からこの色をイザベラ色というようになりました。
コバンソウの穂がこのイザベラ色であることから「揺れる薄茶色」となったのではないかと推察されますが、明記した文献は見当たりませんでした。
あるいは単に穂をかわいい女の子(=イザベル)に見立てて、風に戯れる様を表現したのかもしれませんね。
工房の隣の家の周りに6,7年前からお目見えするようになりました。他のイネ科に比べて、その小判型の穂が鈴なりになる様子が華やかでひときわ目を引きます。
他のイネ科の植物と同様、アルミで黄色、銅でうぐいす色、鉄で緑味の黒を得ました。
花言葉は「金満家」「興奮」「白熱した議論」
9/22の誕生花。
参考サイト/文献
・http://members.jcom.home.ne.jp/tink
・http://www.hana300.com/
・http://ja.wikipedia.org/wiki/イサベル1世_(カスティーリャ女王)
・http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10107315485
・http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/80850.html
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「季節の野草・山草図鑑」高村忠彦/監修 日本文芸社
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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