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2013/12/22

2013/12/22

ツタ・一途な思いの宍色(ししいろ)

Gift11 Tsuta03

【学名】  Parthenocissus tricuspidata
【英名】  Ivy
【別名】  アマヅラ、ナツヅタ、モミジヅタ
【科】   ブドウ科

 

学名のParthenocissus は「ツタ属」 、tricuspidataは「三尖頭の」の意味があり、Parthenocissus(パルセノキッサス)は、ギリシャ語の「parthenos(処女)+ cissos(ツタ)」が語源だそうです。 

アジアから北米にかけて10数種類あり、日本にはブドウ科の写真の種類が本州以南に自生しますが、北米ではウコギ科のキヅタをivyと称している場合が多いらしいです。

日本ツタが別名ナツヅタというのに対し、こちらは冬も緑の葉を付けていることからフユヅタの名があります。

染色家の山崎青樹氏は「樹木大図説」(上原 敬二 / 著 有明書房 )を引いて、ツタの名は「伝う」に由来すると説明しています。(このため、蔓状の植物を総称して「ツタ」と呼んだ時代があったといいます。)

カジュのアプローチの壁は、このツタで覆われていて、夏は黒々と緑の葉を伝わせ、秋には、それはそれは豪華に紅葉します。毎年、壁がゴブラン織りのタピトリーがかかっているような様相になるのを、みんなで楽しんでいます。晩秋に黒い実をつけますが、食べてみたところ、大変渋かったので、ひょっとして、染色に向くかもしれません。

3年ほど前、春にカジュの庭のカエデやウメの木にせっせと寄生していたツタをとって、木質化したツルと葉を煮だしてみることにしました。
それにしても、寄生している木からひっぺがすのが一苦労。「いやっ! 離れたくないの!」と、想い人にしがみつく捨て身のヲンナという感じ。つるから伸びている根のような「まきひげ」の先端には、相手をぴたりとホールドする吸盤がついていて、容易に離すことができません。想い、一途です。

この時は、アルミでクリーム色、銅で古代色で言うところの宍色(ししいろ)(ピンク)が染まりました。
実のつく時期(秋)に十分な量があれば、銅媒染で濃い赤茶が得られます。

花言葉は、「誠実」「結婚」「勤勉」「永遠の愛」 11月17日の誕生花。

参考サイト/文献

http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/ツタ
http://www.hana300.com/tuta00.html
・「続々・草木染め 染料植物図鑑」 山崎青樹/ 著 美術出版社
・「樹木大図説」 上原 敬二 / 著 有明書房

(C) Tanaka Makiko    たなか牧子造形工房  禁転載

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ヒガンバナ・あの世から白茶色

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【学名】  Lycoris radiata
【英名】  Spider Lily
【別名】  曼珠沙華(まんじゅしゃげ)、死人花(しにびとばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)、はっかけばばあ
【生薬名】 石蒜(せきさん=鱗茎)
【科】   ヒガンバナ科  (ユリ科) 

古代、中国より渡来した史前帰化植物。
現在日本に分布するヒガンバナは種子はつかず、鱗茎で増えます。

たくさんの別名がありますが、どれもあまり縁起の良い感じがしませんが、これは中国で花と葉っぱが別々にでてくる植物が縁起が悪い、と嫌われていて、渡来した際、その風習ごと伝わったためとされています。

でも、別名の「まんじゅしゃげ」はサンスクリット語のma^njusakaからきていて、これには"天上の花"の意味があります。

たしかに、花にはちょっと浮き世ばなれした雰囲気がありますね。この花の周りには、ぽっかりとあの世への入り口が開いているような、この世とあの世の境界線上にゆらゆらしていて、何かの拍子に その境が超せてしまうかも、と思わせ力を持っている気がします。

神社仏閣の多い鎌倉では、その境内に、そして、思わぬ里山の陰に群生を見ることができます。気候の変化や他の植物との「勢力争い」に関わらず、律儀に、ほぼ決まって秋のお彼岸に花を咲かせます。

彼岸の人々がその時期にちゃんと家族のもとに帰ってこられるように、だからこの世の気候の変化なんて取るに足らない事情に左右されず、この世とあの世の境界の扉が開くきめられた時期を告げに、必ず彼岸に咲く使命感をもっているのではないでしょうか・・・。

全草が有毒で、そのためモグラやネズミなどを寄せ付けないために田畑や土葬の多かった墓所によく植えられました。
毒の主成分はアルカロイドで、誤って食すれば激しい嘔吐や神経麻痺を起こすので十分注意のこと。

この毒は、様々に薬に転用されています。
鱗茎を乾燥させたものをヒガンバナの生の鱗茎をすりおろしたものが肩こり、浮腫、乳腺炎、たむし、あかぎれ、打ち身、捻挫、肋膜炎などの治療に用いる、と文献にはありますが、素人は行なわない方がよいでしょう。

「和漢三才図絵」には、根をすりおろしたものを壁土に混ぜて塗ると、ネズミの来ない家になる、絵の具に混ぜて漆器に絵を描くと剥げない、などの記述があります。

花の終わった晩秋に、残った茎とワッサリ生えてきた葉っぱを煮出してみました。
さぞや毒々しい色が出るかと思いきや、ほとんど染液に色はなく、どの媒染でもやわらかい色になりました。アルミで白茶色、鉄で利休鼠。解脱したような欲のない色合いです。(笑)
話によると、根を用いると赤が出る、とのこと。今度試してみましょう。

花言葉は、「悲しき思い出」「恐怖」「陽気な気分」「再会」
9/20 9/23の誕生花。

参考サイト/文献

http://www.hana300.com/inumak.html
http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヒガンバナ
http://had0.big.ous.ac.jp/
http://www.e-yakusou.com/
http://members.jcom.home.ne.jp/tink/botan/flower2/flowers.htm
・「和漢三才図絵」
・「和漢薬」赤松 金芳 / 著医歯薬出版株式会社

    

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アオキ・霊験あらたかの涅色(くりいろ)

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【学名】   Aucuba japonica
【英名】   Japanese Laurel
【別名】   アオキバ
【科】    ミズキ科、(アオキ科)

 

カジュの建物の東側には、黒々と繁るアオキが何株もあります。師走を迎える頃にピーナツ大の実が赤く色付くのを見るのがとても楽しみです。
日本原産の常緑広葉木。雌雄異株。
幹が蒼い(濃緑色)ことからこの名となりました。
学名の「Aucuba」はアオキの別名アオキバが転じたものです。

昔から民間ではできものの吸い出し、しもやけ、やけどなどに、新鮮な葉を弱火であぶり、揉んだ柔らかくしたものを患部に貼るという方法が長く伝承されてきました。なんでも、近年、化学的にその抗炎症作用が動物実験で証明されたそうです。

胃腸薬として古くから知られる「陀羅尼助」(だらにすけ)は、キハダ(黄檗)の樹皮とアオキの葉を煎じた薬で、修験道の開祖といわれる役行者(えんのぎょうじゃ)が、1300年前に當麻寺(たいまでら・奈良県 葛城市)に伝えた伝統薬です。
現在でも、當麻寺や付近のいくつかの製薬会社ではこの薬を製造販売していますが、現在はアオキは配合されていないそうです。ふーむ、そう言えば、昔、祖母の家の奈良の置き薬の中にこの「陀羅尼助」があったような・・・。

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(ちなみに「陀羅尼(だらに)」とは密教の呪文のひとつですが、もともとのサンスクリット語に「記憶して忘れない」という意味があるのだそうです。)

日陰でもよく育つことから、庭木としても人気があり、斑入りなどの品種も多く存在します。夏から秋にかけて赤い実がつき、落ちずに冬を越します。カジュではちょうど12月上旬の冬の展示会の時に実がつくので,玄関の大瓶に投げ入れで活けて、ちょっとしたクリスマス・ムードづくりに一役買ってもらっています。

鎌倉ではうちだけでなく、深い谷戸の崖などにわっさりと自生しているのをよく見かけます。二階堂の鎌倉市立第二小学校の裏のがけにはアオキの”林”がありますよ。

最近になって初めて染めてみました。
枝葉を煮出しはじめてほどなくすると、染液は赤黒い色を呈してきて、あんなに蒼々ていた葉は、なんと、真っ黒に変色してしまいました!(これはアウクビンという成分によるものらしいです。)・・・陀羅尼の呪文のなせる技か・・・。

染め上がった色はそれほど恐ろしげではなく(笑)、渋い枯れ茶色やひき茶色など、見ていると気持ちが落ち着く色あいです。アルミの涅色(くりいろ)が特に美しいです。(涅は川底の土のような色、の意味。緑味の黒を指すこともあります。)

花言葉は、「初志貫徹」「変わらぬ心」「若く美しく」。

http://www.e-yakusou.com/
http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
http://www.taimadera.org/
http://members.jcom.home.ne.jp/tink
・「薬草図鑑」伊沢凡人・会田民雄/著 家の光協会
・「生薬101の科学」 清水岑夫/著 講談社
・「よくわかる樹木大図鑑」平野隆久/著 永岡書店

※陀羅尼助の写真 出典
http://store.shopping.yahoo.co.jp/tokutoku-drug/036-4969080000057-.html
http://daranisuke.jp/shop/daranisuke8.html
http://www.jinbendo.jp/shop/products/detail.php?product_id=12

(C) Tanaka Makiko    たなか牧子造形工房  禁転載

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オシロイバナ・化粧際立つ黒緑

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【学名】   Mirabilis jarapa L.
【英名】   marvel of Peru(ペルーの不思議), four o'clock
【別名】   ユウゲショウ(夕化粧)
【生薬名】     紫茉莉(しまつり、しまり)   
【科】       オシロイバナ科 

南米が原産(英語名に"ペルーの不思議"とあるのでわかりますね。)で、江戸時代に観賞用として渡来しました。以来、日本全国の野原で自生しているものが見られます。鎌倉でも夏にはあちこちの空き地で旺盛に葉を茂らしているのをみることができます。

1本の草からいろいろな色の花が咲くことから 、学名のMirabilisは、ラテン語で「驚異」 「不思議な、素敵な」の意味。もうひとつの英語名four o'clock(午後4時)は夕方から咲き始めることから。
フランスでは、朝まで咲くのでbelle-de-nuit(夜の美人)と呼ばれているそうです。
和名は、胚乳が白粉状であるところから、江戸時代の学者・貝原益軒が名付けました。月見草のように、夕方に花が開くので別名「夕化粧」とも呼ばれます。

生薬では「紫茉莉」といい、乾燥した塊根を刻み5~15グラム、水0.6リットルで半量まで煎じて、1日2回食前に服用すると、強い利尿作用が期待できます。
ニキビ、吹き出物には、外用として、種の中の白い粉を水で濡らして、1日数回患部に塗布するとよいそうです。

「和漢三才図絵」には「白粉草(おしろいぐさ)の名で、「種が胡椒のような黒い粒で、中に白い粉が入っている。これを採って婦人の顔に塗る。鉱物の白粉より光沢があってよい。また葉をもんで打ち身や疥癬に塗るとよい。」の記述があります。

近所のお宅の玄関先に、自然に生えてきたというオシロイバナ株があり、夏に少し枝葉いただいて煮出したことがあります。液は薄黄色で、それを一晩置いてみたところ、なんと黒い液に変化しました! どの媒染でも一様に大変渋い黒色調で、特に鉄媒染では、まるで「白粉」を際立たせるかのような美しい緑味の黒を得ました。

「金化粧」「銀化粧」「野茉莉(のまつり)」「紫茉莉」「燕脂花(えんしか)」「夕錦(ゆうにしき)」等と呼ばれ、ともに秋の季語。

花言葉は、全般で「あなたを思う」「臆病」「内気」「不思議な気持ち」「私は恋を疑う」「私は逃亡する」。特に赤い花では「不思議な」「慎重」。7/28・8/1の誕生花。

http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
http://www.e-yakusou.com/
http://www.hana300.com/
http://members.jcom.home.ne.jp/tink
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「和漢三才図絵」94の巻
・「和漢薬」赤松 金芳 / 著医歯薬出版株式会社

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サンショウ・山吹色、見参!

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【学名】   Zanthoxylum piperitum
【英名】   Prickly ash, Japanese pepper
【別名】   椒(はじかみ)、木の芽(→若葉)
【生薬名】  山椒
【科】      ミカン科

東アジア原産。雌雄異株。
学名のZanthoxylum は「サンショウ属 」、piperitum は「コショウのような」の意味。

イヌザンショウ(Fagara mantchurica)、カラスザンショウ(Zanthoxylum ailanthoides)、フユザンショウ(Zanthoxylum armatum)など、いくつか種類があります。

その種子は、生薬、薬味として古くから親しまれています。有効成分は、ジペンテン、シトロネラールなどの芳香。
サンショオール、サンショアミドの辛味成分は、大脳を刺激して内臓の働きを活性化する作用があります。胃腸の働きの弱くなった消化不良や消化不良が原因の胸苦しさ、みぞおちのつかえ、腹の冷え、腹部のガスの停滞、それに伴う腹痛に効果があるといわれています。(そういえば、ブータンのお料理にもよく使われていました。)

また、葉は保湿性の入浴剤となりますが、刺激が強いのでアレルギー性の皮膚病の場合は用いないこと。太い枝はすりこぎにします。

昔は「毒もみ」と呼ばれる、魚にとって毒である物質を流して根こそぎ獲るという漁法があり、サンショウの実の粉も使われていたそうです。(この漁法は明治時代になって法律で禁止されました。)

サンショウの実は薬酒にすることもできます。
[山椒酒]: サンショウの果実(乾燥)100グラム、ホワイトリカー1.8リットル、グラニュー糖200グラムを6ヶ月程度おいてから、材料を引き上げ、布でこしてから、芳香健胃、整腸、腸内ガスの放出、解毒、食欲増進に1日杯1杯飲用。(1日に2回が限度。)食欲不振の場合は食前に飲用。

カジュの玄関先にも小さなサンショウの木があります。大きくなるとトゲが危ないので、剪定しがてら試染してみました。枝葉を煮出し始めると頭がクラクラするほど強い独特の芳香が部屋中に漂います。
染液自体はさほど濃い色にならないのに、少量でもたいへん濃い色が染まりました。銅はくっきりした茶、鉄では黒、そして、アルミでは、眠気も吹っ飛ぶ鮮やかな山吹色! 特にウールが美しいです。
どの色も、押しも押されぬというか、舞台にスター登場!というか、「よっ、待ってました!」と大向こうをかけたくなるような華のある色です。これで染めたものを身につけたら、それだけで病気が治りそうです。

大木、というのはなかなかないので、一度にたくさんの糸が染められないのがちょっと残念。おまけに、カジュの小さなサンショウは、一度も実をつけたことがないので雄の木らしい・・・。

花言葉は「健康」「魅惑」「好意」。11月22日の誕生花。

参考サイト/文献

http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
http://www.e-yakusou.com/
http://ja.wikipedia.org/wiki/サンショウ
http://www.hana300.com/
http://members.jcom.home.ne.jp/tink/botan/flower2/flowers.htm
・「生薬101の科学」 清水岑夫/著 講談社
・「薬草図鑑」伊沢凡人・会田民雄/著 家の光協会
・「続々・草木染め 染料植物図鑑」 山崎青樹/ 著 美術出版社

(C) Tanaka Makiko    たなか牧子造形工房  禁転載

 

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マテバシイ・ポジティブ・ブラック

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【学名】  Lithocarpus edulis Nakai
【英名】  Matebashii Tree
【別名】  マタジイ、サツマジイ、アオジイ、トウジイ
【科】      ブナ科 

日本原産。「馬刀葉椎」、「全手葉椎」の字をあてます。関東より南にひろく分布します。古来、九州、沖縄、また、八丈島などでは樹皮を用いて黒を染めました。

学名の「edulis」はラテン語で「食べられる」の意味。実際、マテバシイのドングリは、ほかのドングリに比べて渋みが少なく食用となります。皮が割れるまで煎る、ゆでる、ご飯に炊き込むなどの方法で楽しめます。縄文人は常食していたといいますね。(ちなみにトングリを食べているため味が良いとされるイベリコ豚が食べているのは、ヒイラギガシとコルクガシの実らしいです。)

「杼」とい漢字があります。これは「ひ」と読み、織物の緯糸をおさめ、経糸の間を飛ばす道具の名前ですが、この字は、なんと「どんぐり」とも読むんです! うーん、どうしてでしょう。ドングリの木で杼がつくられていたのでしょうか・・・?

韓国では豆腐やこんにゃくをつくる食材として「どんぐり粉」が一般的に売られています。ドングリ豆腐、美味しいですよね。ドングリ団子は自分でも作れます。

ドングリ団子
・マテバシイ100個くらい
・白玉粉1/2カップ。
[作り方]
・まず、マテバシイの殻をむいて薄皮をとり、砕く。
・お湯を変えながら、15分くらいゆでる。
・すり鉢ですりつぶす。
・白玉粉を水で、耳たぶくらいの柔らかさに練る。
・どんぐりに混ぜて、小さく丸める。
・15分くらい蒸して、出来あがり。

江戸時代の百科事典「和漢三才図絵」には「椎」について、「堅そうにみえるが虫がくい易く、屋柱にはできない。ただほそ長い木を椽(たるき)の用材にするだけである。椎の木の皮は魚網を染めるのに用いる。」と記述があります。

工房からすぐの朝比奈峠をこえたその麓の、金沢区の関東学院大学の敷地に、よく晩秋にマテバシイのドングリを拾いに行きます。ドングリ拾いはハマります!「染料集め」という使命もどこへやら、誰かにとめてもらうまで、夢中になって拾ってしまいます! 宝物を見つけたようなワクワク感がとまりません!(笑)

シイやカシの林というのは、差す光が柔かで、心がほっこりしてきます。針葉樹の森が「陰」であれば、こちらは「陽」。深呼吸すると気持ちもなんだかポジティブになってきます。本来、太古の日本の国土の多くを覆っていたのは、このような照葉樹たち。その恵みは長く日本人の衣食住を支え、そして気質や文化を育みました。高度成長期に経済優先でスギを多く植林してから、日本人はなんだか「からっと」しなくなったと、私は勝手に思っています。そう、人の気質というのは、植生に左右されると思うのです。陰の森も心が落ち着きますが、照葉樹の森にある、あの「前向きでほっこりした」空気感も大切にしたいです。

染色で実を用いる場合、同じ重量であれば実よりはかま(殻斗=かくと)の方が濃く染まります。
くつくつ煮て、一晩置くと、染液は美しい赤茶色に。アルミや銅で染液のその赤がかなり移り、美しい土器色(かわらけいろ)団十郎茶に。でも特筆すべきは、鉄媒染の黒。透明感と力強さが同居する、元気な黒です。

花言葉は「勇気」「力」「長寿」。シイ全般の花言葉は「古風」

参考文献/サイト

・「続・草木染め 染料植物図鑑」 山崎青樹/ 著 美術出版社
・「よくわかる樹木大図鑑」平野隆久/著 永岡書店
・「よくわかる山菜大図鑑」今井國勝・今井万岐子/著 永岡書店
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「和漢三才図絵」/寺島良安 
http://www.hana300.com/
http://pcweb.hobby-web.net/7106/060703.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/マテバシイ
http://www.e-yakusou.com/
http://members.jcom.home.ne.jp/tink
http://www001.upp.so-net.ne.jp/donguri/html/ryouri.htm

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