オクラ・粘りのカーキー色
【学名】 Hibiscus esculentus L , Abelmoschus esculentus Moench
【英名】 Okra
【別名】 アメリカネリ、オカレンコン( 陸蓮根)
【科】 アオイ科
アフリカ原産で、紀元前2000年にはエジプトで栽培されていたという古い野菜。日本には江戸時代末期にアメリカから渡来しましたが、食用になったのは最近で、長く観賞用とされてきました。
アメリカ南部でよく栽培されるのは、アフリカから連れて来られた奴隷がもたらしたからといわれています。オクラという英語名も、西アフリカのガーナのチュイー族の現地語nkrumanが語源だそうです。
本来は暖かい気候を好む野菜で、熱帯では多年草だが日本では一年草になってしまいます。花は、ワタやトロロアオイ、フヨウに似て、美しい黄色の花弁に、ワインレッドの花芯。
オクラ特有のネバネバ成分は、糖質のガラクタンにたんぱく質が結合したムチンで、肝臓や腎臓の働きを促進し、コレストロール値や血糖値を抑制して便秘を改善する働きがあるとされています。
また、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラルの含有量も多く、高血圧や骨粗しょう症の予防にも効果がある万能野菜として知られています。
種を煎って、コーヒーの代用にすることもできるそうですよ。
2013年、ゴールデンウィークに種をまいたところ,見事に成長し、一夏、オクラの実を楽しめました。葉の根元からにょきりにょきりと刺すように生えてくるオクラの実は、ちょっとユニーク。油断するとすぐ大きくなって、うっかりすると30cmぐらいになってしまいますが、こうなると、筋っぽくなって食べられません。10cmぐらいになったところを見計らって、マメに収穫しないといけません・・・(学習)。
収穫が終わったあとの葉と茎があまりにもりっぱだったので、煮出したところ、アルミで深い黄色、銅でカーキー色、鉄で緑味の黒。どの媒染でも粘りのある大変堅牢な色を得たのは、その薬効を反映してでしょうか。
花言葉は「恋によって身が細る」 。8/15の誕生花。
参考サイト/文献
・http://ja.wikipedia.org/wiki/オクラ
・http://www.e-yakusou.com/
・http://asahikawaic.jp/gallery/docs/gana_cooking.pdf
・http://www.hana300.com/
・http://members.jcom.home.ne.jp/tink
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
| 固定リンク | 0
「鎌倉染色彩時記(染)」カテゴリの記事
- ウイキョウ・妖怪召喚の蒸栗色(むしぐりいろ)(2024.11.29)
- カイヅカイブキ・昇り竜は萱草色(かんぞういろ)(2024.11.28)
- レモングラス・爽やかすぎる草色(2024.11.13)
- シークワーサー・南国発の淡黄色(2024.11.12)
- メラレウカ・ふとももパワーの漆黒(2024.10.30)
コメント