クサイチゴ・リスも大好きのもず色
【学名】 Rubus hirsutus Thunb. Rubus ohmatiensis Nakai
【英名】 raspberry (総称)
【別名】 ナベイチゴ, ワセイチゴ(早稲苺)
【科】 バラ科
中国、朝鮮、日本全土に広く分布する落葉小低木。 4月の中旬をすぎた頃から鎌倉の野原や崖はだを注意してみると、クサイチゴの白い花に出会います。 花が終わって2,3週間もすると、点々と赤い実がそこここに付き、野原の初夏の彩りとなります。
ノイチゴと混同されますが、食用になるのはこちらのクサイチゴ。
西御門の大江広元の墓所の崖にクサイチゴの群生を見つけたのですが、残念ながら手の届くところにほとんど実はなく、崖上の美味しそうな実はすべてリスの腹におまってしまうようです・・・。
赤く熟した果実は、生食、ジュース、ジャムなどにして食べます。
【クサイチゴ酒】
クサイチゴの果実の約3倍量の35度ホワイトリカーを入れて、梅酒のように漬け込み、3~6ヶ月冷暗所に保存して材料を引き上げる。かすかな香りと甘みのある、クサイチゴ酒になる。
名の由来は、草のように野原などにふつう生える丈が低い苺(の意味でクサイチゴ、別名の、ワセイチゴ(早稲苺)は、早く熟して食べられる意味から、ナベイチゴ(鍋苺)は、果床が余り目立たない集合果(イチゴ状果)を、鍋(なべ)に見立てたところから。
実のなっている5月の中旬に茎とはを採取して染めたところ、実の可憐さとは裏腹に、アルミで芥子色、銅でもず色、鉄ですばらしく堅牢な緑味の鉄色を得ました。
イチゴ全般は、俳諧では、「覆盆子」とも書き、「苺摘」「苺畑」ともに夏の季語。「苺の花」は春の、「苺の株分」「苺の根分」は秋の季語。
イチゴ全般の花言葉は、「先見」「尊重と愛情」「誘惑」「甘い香り」など。
クサイチゴは「幸せな家庭」。
5/7の誕生花。
参考サイト/文献
・http://www.hana300.com/
・http://www.e-yakusou.com/
・http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
・http://members.jcom.home.ne.jp/tink/
・http://blog.livedoor.jp/ashitaka23/archives/171313.html
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
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