アカバナユウゲショウ・ノワールな黒
【学名】 Oenothera rosea
【英名】 Pink evening primrose, Rose evening primrose, Rose of Mexico
【科】 アカバナ科
南アメリカ原産、明治時代に観賞用として持ち込まれ、帰化した多年生草本です。単に「ユウゲショウ」と言い習わす場合もありますが、オシロイバナの別名がやはりユウゲショウであることから、区別するために「アカバナユウゲショウ」ということが多いようです。
学名の「Oenothera」は 「マツヨイグサ属」の意味で、「rosea」 は「バラのような」Oenothera(オエノセラ)は、ギリシャ語の 「oinos(酒)+ ther(野獣)」が語源。根にブドウ酒のような香りがあり、それを野獣が好むため、という説がありますが、鎌国のハクビシンやタイワンリスが根に群がっている、というのは見たことがありません。やはり日本の野獣はワインよりポン酒の香りに誘われるのか?
よく行く馴染みの空き地に、最近になってお目見えしました。
一般のアカバナユウゲショウに比べ、少し花が小さいのは、他の植物の勢いに押されているせいでしょうか。マツヨイグサの仲間は夕方から咲くとされていますが、これは見るところ、朝から元気に咲いていて、これも、夜は早じまい、朝早起きな鎌倉流なのでしょうかねぇ。
マツヨイグサの仲間はどれも大変堅牢な染料なので、この可憐な近種もきっとよい色が出るに違いないと目星を付けて染めてみました。
狙い通り、かわいい”化粧 ”の見かけによらず、煎じ液は力強い濃赤褐色で、マツヨイグサの染色によく似た結果となりました。特に鉄の黒が魅力的。ちょっと艶っぽいヲトナな夜の闇色でございます。
根にワインの香りが・・・というので、試しに掘って根を嗅いでみましたが、特にピンとくるにおいはなかったですね。ですが、煎じているときの香りには、独特のほのかな「甘さ」があります。
花言葉は「臆病」。
参考サイト
・http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
・http://ja.wikipedia.org/wiki/ユウゲショウ
・http://www.hana300.com
・http://members.jcom.home.ne.jp/tink/
・http://www.e-yakusou.com/
・http://www.geocities.jp/delighted_life_garden/50.htm
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