ヤエムグラ・春の覇者のカナリヤ色
【学名】 Galium spurium var. echinospermon
【英名】 false cleaver, bedstraw
【別名】 クンショウバナ、クンショウグサ、トリグサ、クチキリ、
ウズラ、スネカキ、イゲハコベ、マンキンタン
【科】 アカネ科
アジア、ヨーロッパ、アフリカに分布する越年草。
茎には下向きの棘があり、他の植物に寄りかかり、棘を引っ掛けながら立ち上がるという、侮り難い生命力の草。(故に草むしりで取り除こうとすると、それぞれが絡み合っていっきにたくさん抜けるけど。)群雄割拠の春の野原にあって、常に隆盛を保っているのは、このしたたかさのせいでしょうね。
学名のGalium(ガリウム)」 はギリシア語の「乳」が由来。このヤエムグラ属は世界のいたる所におよそ400種分布しているといわれ、その中にチーズ作りの時にミルクを固める作用をするものが数種あり、そこからの命名であると考えられます。ちなみに日本では19種類が確認されています。
和漢三才図絵に見られる「葎(むぐら)」は、クワ科の別種。近年ハーブとして注目され始めた「クリバース」はこちらではないかと思われますが、ヤエムグラと混同している記述がいつくか見受けられます。
同じ和漢三才図絵には「猪殃殃」の字をあてた「むぐら」の記述があり、これがヤエムグラだと思われます。「ブタがこれを食べると病気になるためこの名がある。」(殃は「わざわい」の意味!)とあり、また、「人は春にこの茎葉を煮熟して食べる」とあります。人は大丈夫なの?
ハコベ、ヒメオドリコソウなどとともに、工房のそばにも春先から初夏にかけてよく見かけます。アルミで透明感のある黄色。銅でカーキー、鉄で緑みの黒。
花言葉は「拮抗」「抵抗」。
参考サイト/文献
・http://ja.wikipedia.org/wiki/ヤエムグラ
・http://www.hana300.com/
・http://plumkiw948.at.webry.info/201105/article_38.html
・http://minhana.net/wiki/ヤエムグラ
・http://ejje.weblio.jp/
・http://www2.mmc.atomi.ac.jp/
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「和漢三才図絵」/寺島良安 第83巻
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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