ブルーベリー・思いは続く赤錆色
【学名】 Vaccinium corymbosum L.(ハイブッシュ・ベリー種)
Vaccinium angustifolium(ロースイートベリー種)
【英名】 Blueberry
【別名】 ヌマスノキ、アメリカスノキ
【科】 ツツジ科
北米原産。日本には昭和26年に渡来しました。別名にある「スノキ」は「酢の木」。もともと日本には19種類が自生していました。
果実は北米では古くから食用とされてきましたが、20世紀に入り、果樹としての品種改良が進んで、現在では多くの品種が存在します。熟した実が酸味があることからこの名があります。ブルーベリー、クランベリー、コケモモ、ビルベリーなどは全てこの仲間です。
鎌倉市役の駐車場脇には、ブルーベリーが植えられていて、初夏に薄紅色の可愛い花が咲きます。果実に多く含有するアントシアニンの抗酸化作用が、高血圧予防、動脈硬化予防、眼精疲労改善、視力回復、老化防止、がん予防、便秘改善に効果ありとされています。
静岡の河津町に住む友人が、ブルーベリーの枝をたくさん送ってくれました。届いた枝を煮出したところ、ビワやサンゴジュに劣らぬ赤い染液になって、びっくり!
志村ふくみさんの「一色一生」に、「花が咲く直前の桜の木の皮を染めると、美しい桜色が染まる。 まるで、木全体が花の色を準備しているかのようだ。」というエピソードが紹介されていますが、同じように、あのブルーベリーの実の色を、枝がじぃっと蓄え続けて、果実に手渡そうとしていたのだなぁ、と思いました。
銅媒染で赤錆色、アルミでは櫨色(はじいろ)、飴色、鉄で璃寛茶(りかんちゃ)、海松色(みるいろ)を得ました。
花言葉は「知性」「いつどんなときも」(花、全草)「思い続ける」(実)
参考サイト/文献
・http://ja.wikipedia.org/wiki/ブルーベリー
・http://ja.wikipedia.org/wiki/スノキ属
・http://members.jcom.home.ne.jp/tink
・http://www.pfaf.org
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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