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2015/08/01

モミジバフウ・お茶目なブラウン

Momijibafu01  Momijibafu02

【学名】  Liquidambar styraciflua L.
【英名】  Sweet Gum Tree
【別名】  アメリカフウ
【科】   マンサク科

「この実、何のみだろう?」と密かに思い続けてきた方、実は多いのではないでしょうか。
お待たせいたしました。ついに正体を解明します! その名もモミジバフウだ!

学名の「Liquidambar」(リキダンバー)は、ラテン語の「liquidus(液体)」とアラビア語の「ambar(琥珀)」の組合わせが語源。 幹から出る芳香性の液に由来するそうです。嗅いでみたいですねぇ。

現在は「カエデ」に当てられる漢字「楓」。もともとは、このようなマンサクの仲間を示す文字でした。「紅葉葉楓」と綴ります。

北〜中アメリカ原産で、日本には大正時代に渡来しました。
まっすぐに育ち、あまり剪定しなくても自然に卵形に整う樹形と、緑から赤までグラデーションになる紅葉の美しさから、公園樹や街路樹として広く利用されています。
鎌倉では、野村総研跡地に大木があります。敷地は解放されているので、秋口にお散歩すると、この「エヘン虫小僧」がたくさん拾えますよ。

雌雄同株ですが、雄花と雌花が別々に咲きます。
4月〜5月にかけて花が咲き、9月〜11月に実をつけます。実がこのように独特の形をしており、このゴツゴツした実の穴から種子を落とすのです。

しかし、どうしてこの形なんでしょう。神さまのナンチャッテ造形、お見事ですね。ヴィックスドロップの「エヘン虫」はモミジバフウの実をみてデザイナーが考えたんではないでしょうか。そういえば大坂芸太郎商店ではTシャツになっていますよ。

Ehenmushi

この実、アクアリウムの世界で重宝されているといいます。小さいエビ(ビーシュリンプ)を飼うとき、水槽に入れておくと、ちょうど良い「巣」になるんだそうです。タンニン質が多いことから、入れておくと水が軟水化する作用もあリ、これがエビには最適な環境をつくるとか。

英語名にSweetgumとあるのは、この木の芳香の元でもある樹液が、よく似たBlack Gum Tree (Nyssa_sylvatica)の樹液に比べて、渋みや酸味が少ないことに由来しています。舐め比べしてみたい。

チェロキーインディアンが、風邪薬としてモミジバフウの樹皮や種を煎じたものを用いていたという記述も見つかります。

伊豆に住む友人が、この、種の抜けたトゲトゲの実をたくさん送ってくれたので煮出してみたところ、豊富に含まれるタンニン質のためか、大変濃い液となり、どの媒染でも堅牢な茶系のバリエーションを得ました。

花言葉は、「非凡な才能」「輝く心」。

参考サイト/文献

http://ja.wikipedia.org/wiki/モミジバフウ
http://www.t-webcity.com/~plantdan/
http://www.hana300.com
http://www.e-yakusou.com
http://pcweb.hobby-web.net/7000/70mo.html
http://www.eattheweeds.com/sweet-gum-tree/
https://clubt.jp/shop/S0000031932.html
http://d.hatena.ne.jp/aquarin/20150301/1425198442
・「よくわかる樹木大図鑑」平野隆久/著 永岡書店
・協力: 田中勢津子氏

(C) Tanaka Makiko    たなか牧子造形工房  禁転載

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コメント

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