« ニガヨモギ・悪魔の薄荷色 | トップページ | アメリカセンダングサ・したたか者の赤錆色 »

2015/09/03

カモジグサ・麦のご先祖のうぐいす色

Kamojigusa01

【学名】  Elymus tsukushiensis Honda var. transiens (Hack.) Osada,
                        Agropyron kamoji Ohwi,
                        Agropyron tsukushiense var. transiens
【別名】  ナツノチャヒキ(夏茶挽)
【科】      イネ科 

異なる学名がいつくか見当たります。いちばん古いものが牧野式のようで、その後、何度か訂正がされているようです。

日本各地、朝鮮半島、中国に分布するイネ科の多年草。女の子が若い葉を集めて揉み、女の雛人形を作ったことに名前は由来するとも、子供がこの株を取り、かもじ(付け毛)を作って遊んだことから、ともいわれています。
ちなみに、カモジは、「髪」の古語。確かに夏も盛りになると、カモジグサの穂は長い芒(ノギ)ごと黒くなり、、一見すると、ほんとうにエクステのように見えます。

ちなみに、「カモジ」は宮中の公家言葉なんだそうですよ。「髪の毛」の「か」+「文字」。時代劇で猪之助さんが「よ、いの字!」なんて呼ばれているのと同じですね。「シャモジ」も「杓子(しゃくし)の「シャ」+「文字」。お公家さん、かっわいいっ♡

別名のナツノチャヒキは、チャヒキグサ(茶挽草)=カラスムギに似ているからだと思われます。麦の仲間であることは間違いないようです。

夏になると、工房の周りにわさわさとお目見え。ネコジャラシやイヌビエなどの他のイネ科の草たちの中でもひときわ緑が濃く、暑苦しい夏を多いに演出。イネ科は総じて黄色が美しいですが、試染では銅媒染のうぐいす色が特出して美しかったです。アルカリ抽出によっては、さらに青みの強い緑が得られるでしょう。どの媒染でも総じて堅牢。

夏の王者のような草なのに、俳諧では春の季語。花言葉は「童心」。

Crowed_sign_2

参考サイト/文献

・http://ja.wikipedia.org/wiki/カモジグサ
・http://www.kgu-greenken.or.jp/
・http://www.t-webcity.com/~plantdan/index.html
・http://www2.mmc.atomi.ac.jp/
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 2」 北隆館
・「和漢三才図絵」/寺島良安 第103巻

(C) Tanaka Makiko    たなか牧子造形工房  禁転載

|

« ニガヨモギ・悪魔の薄荷色 | トップページ | アメリカセンダングサ・したたか者の赤錆色 »

鎌倉・染色彩時記(染)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ニガヨモギ・悪魔の薄荷色 | トップページ | アメリカセンダングサ・したたか者の赤錆色 »