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2017年6月4日

2017/06/04

トウモロコシ・世界のキーワードは蒸栗色

Tomorokoshi01

【学名】  Zea mays L.
【英名】  Corn, Maize
【別名】  トウキビ、コウライキビ、サツマキビ、ナンバン
【生薬名】 玉蜀黍(ぎょくしょくしょ)
      南蛮毛(なんばんもう=ヒゲ)
      玉蜀桼蕊(ぎょくしょくきずい=ヒゲ)
【科】    イネ科 

世界三大穀物(小麦、米、トウモロコシ)のひとつ。熱帯アメリカ原産。コロンブスがアメリカ大陸を発見した際、カリブ人が栽培していたトウモロコシを持ち帰ったことでヨーロッパに伝わりました。
日本には1579年にポルトガルから長崎にもたらされました。

トウモロコシの粒の数は、1本に約600~700個あるそうです。また、ヒゲの数は粒の数と一致するそうですよ。

トウモロコシのヒゲは古くから知られた漢方薬で、利尿、腎機能の改善、むくみ、黄疸、肝炎、胆のう炎、胆血石、糖尿病の改善などで、薬理試験でもすぐれた利尿作用、血圧降下、末梢血管拡張作用が確認されています。また毛を発酵させたものには、顕著な血糖降下作用が認められています。

トウモロコシ油(トウモロコシの胚芽からとった油)は、リノール酸が約60%含まれ血圧降下、高血圧の予防や軟膏の基剤、注射薬の溶剤に使用されています。

和漢三才図会にも「古(むかし)は我が国にはなかった。蛮船が持ってきた。顆々(つぶつぶ)がむらがりあつまり、(中略)黃白色で焼き炒って食べる。白い花の形にはぜさけて、はぜたもち米の状(さま)に似ている」と 、ポップコーンのように食べていた様子が書かれています。また、根や葉を煎じて服用し尿路結石を治すという記述も見当たります。

19世紀半ば、肉質の硬かったロングホーンに代わって、肉質の柔らかいアンガスという肉牛が普及しました。
しかし、その肉質を柔らかくするには、それまで牛の餌だった「草」に代わって、トウモロコシやダイズなどの「穀類」を大量に与えなければならないのだそうです。

1997年のデータですが、その年生産されたトウモロコシは6億トン。そのうちのなんと4億トンが家畜飼料になっていました。(今は生産量、飼料ともにもっと多いことでしょう)
当時の世界人口はおよそ58億(2015年現在で73億強!!)、そのうち8億が飢えで苦しんでいると言われていました。もし、家畜に回されているトウモロコシのわずか10%を食用に回すことができれば、この飢えの問題を解決できたそうです。

飼料だけでなく、トウモロコシはバイオ燃料の原料にも使われていて、飼料問題と合わせて、早急な代替え案が必要だと思います。食べられない人がいるのに、柔らかい牛肉でもないもんだ。

肉、硬くもいいぢゃないですかねぇ。日本には様々な「発酵の知恵」があるのです。いくらだってお肉を柔らかくする調理法はありますわ。

裏庭の畑に飢えた4株のトウモロコシ。収穫が終わった茎葉を煮出してみました。アルミで蒸栗色(むしぐりいろ)、銅で根岸色(ねぎしいろ)や鶯色、鉄で利休鼠

花言葉は、「洗練」「デリカシー」「財宝」「豊富」「同意」。
8月4日、8月7日の誕生花。

参考サイト / 文献

http://ja.wikipedia.org/wiki/トウモロコシ
http://www.hana300.com/
http://www.hanakotoba.name/
http://www.language-of-flowers.com/
http://www.e-yakusou.com/
・NHKスペシャル 世紀を越えて  豊かさの限界  第1集 「一頭の牛が食卓を変えた」
・「和漢三才図絵」/寺島良安 第103巻
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房
・「和漢薬」赤松 金芳 / 著医歯薬出版株式会社

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シラン・アジアンビューティーな草色

Shiran01

【学名】  Bletilla striata Rchb.fil
【英名】  Hyacinth orchid
【別名】  ベニラン、ケイラン
【生薬名】  白及(びゃくきゅう)
【科】      ラン科

学名の「striata 」はラテン語で 「縞模様」の意味。葉に筋が立っている様子からでしょうか。「Bletilla」(ブレティラ)は、スペインの薬剤師の名前から。

ラン科の多年草。観賞用に栽培されてきましたが、関東以西には自生もみられます。ただし、近年では自生種は近年危惧種となっています。
春から葉が出始め、茎が立ち、初夏に東洋蘭独特の可憐な赤紫色の花をつけます。香りはあまりないですね。栽培種には白や黄色の花をつけるものもあるそうです。地下には少し偏平な形をした仮鱗茎があって、1年ごとに1球づつ増えていきます。 ちょっと油断していると、自宅の庭で、しずかーに勢力を広げています。

鱗茎(りんけい・白きゅう)を8~11月頃に掘り採り、茎、ひげ根を除き、水洗いした後、蒸して(または熱湯をかける)から外皮をはいで、天日で乾燥させたものを生薬で白芨(びゃくきゅう)と呼びます。噛むとやや苦い味がするんだそうです。
粘液質が多く皮膚や粘膜を保護する作用があり、保護により痛みを止めたり、腫れを治したりします。また、内外出血にも止血作用があり、喀血、止血、鼻血、胃、腸の穿孔にも用いられるそうです。外用には、火傷には粉末を油、あかぎれには水で練って塗るとよいとか。おお、領土拡大勢力を少し抑える意味でも、試しにちょっと根を掘ってみますか!

これみよがしな派手さはないものの、東洋蘭のきりりとした美しい容姿に、隠れた高い効能・・・このアジア美人、なかなかやりおる。

花盛りのときに全草を採取して煮出してみました。特筆すべきはアルミ媒染のウールの鮮やかな黄色。銅媒染で草色、鉄で柔らかな柳茶木蘭色

花言葉は、「あなたを忘れない」「お互い忘れないように」「美しい姿」「変わらぬ愛」「薄れゆく愛」。
夏の季語。 5月6日の誕生花。 

参考サイト / 文献

http://ja.wikipedia.org/wiki/シラン
http://www.e-yakusou.com/
http://www.hana300.com/
http://www.hanakotoba.name/
https://lovegreen.net/languageofflower
・「和漢三才図絵」/寺島良安 第93巻
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房

(C) Tanaka Makiko    たなか牧子造形工房  禁転載

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