ベニバスモモ・恐怖をとりさる玉子色
【学名】 Prunus cerasifera var. atropurpurea
【英名】 Purple cherry plum, Myrobalan Plum,
Newport Cherry Plum, Pissard Plum
【科】 バラ科
西南アジア原産。
学名のcerasifera は「サクランボのある」、atropurpurea は「 暗紫色の」、Prunus(プラナス)は、ラテン古名の「plum(すもも)」が語源といわれます。
花はヤマザクラによく似ていますが、花期はカワヅザクラと同じくかなり早いようです。
花は全体に薄紅色、花の中心部分は濃いピンク色になっています。葉っぱの色は、花が咲いているときも、また、花が終わったあとも暗赤色を保ちます。この葉の色が、妙に染織家の心をざわつかせますなぁ。
実はスモモに似ますが、やや小ぶり。イギリスのサイトでは、実を生、またはジャムにしてパイを作るとよいとあります。
自然の力をうまく使って、心や感情のバランスを取り戻すための自然療法「ホメオパシー」において使われる、花のエネルギーを転写した水「バッチフラワーレメディ(Bach Flower Remedies)」。(アロマオイルとは違うんですね)
整えたい感情によって用いる花のお水が違うそうなんですが、このベニバスモモのエネルギーを移したお水を用いると、落ち込みや恐怖心を改善する効果がある、とイギリスのサイトにありました。確かに、ウメ・モモ・サクラは見ているだけでホッとします。うーん、そう考えると、季節季節に咲くお花たちに心を寄せて暮らすというのは、心も体も整うということですね。
バラ科のウメ、モモ、サクラ、アンズなどは、枝葉がよい染料になりますが、季節、天気、地質などで色が転びやすいところがあります。
6月の終わりに保土ヶ谷の友人から貰い受けた枝葉を煮出すと、ウメ、モモ、サクラ、アンズと同じ甘酸っぱい香りが漂いました。花がヤマザクラ(ピンクが染まる!)に似て、葉が赤いことから、ピンク系の色が出るかと思ったのですが、結果はむしろソメイヨシノに似て黄色系。
春に染めれば、もう少し赤みが増すかもしれません。
今泉不動の近くに大木があります。
アルミでほっこりした玉子色、銅で桑茶色、鉄で海松色(みるいろ)
花言葉は「忠実」。
◎参考サイト◎
・http://www.hana300.com/
・https://www.flower-db.com/ja/flower:1368
・http://kakuremino3.p2.weblife.me/pictorial/pictorial2/pictorial2117
・https://pixta.jp/photo/4648294
・http://www.pfaf.org
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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