ローゼル・女神の情けの薄紫
【学名】 Hibiscus sabdariffa L.
【別名】 ロゼリ草、ローゼリ草、レモネードブッシュ、
Jamaica red sorrel, Indian red sorrel, jelly okra
【科】 アオイ科
アフリカ北西部原産。(インド、マレーシア という記述も)
別名に「jelly okra」とあるように、オクラと同じアオイ科。
葉に独特の粘液があります。花もよく似ています。
学名にあるHibiscus(ハイビスカス)は、エジプトの美の女神hibisと、ギリシャ語のisko(似ている)が語源といわれます。
花が美の女神に似る美しさであることを表しているそうです。
赤く熟した萼(がく)が「ハイビスカスティー」として利用されています。
クエン酸、ペクチンなどが豊富で風邪予防などに効果があるとされます。
イギリスのサイトには、萼をサラダとして生食、加熱してケーキの香りや色付け、ピクルス、ソース、ジェリーなど幅広く使う、などの記述が見つかります。若い葉もサラダで食べるらしいですよ。
また萼はペクチンが豊富なので、ジャムにも向いているらしいです。
薬効としては、萼の煎じ汁(お茶)は利尿、抗ウィルス、壊血病の治療などに効果。葉の粘り気は、軟膏の助剤として用いられる、とも。
ブラジルに移住した日系人の間では、梅干しを懐かしんで、このローゼルの実で “うめぼし”をつくるのだそうです。おお、ニッポンのソウルフード、梅干し! 梅が手に入らなくて、でもなんとか似たものを! と思ったのですねぇ。「花梅」の名で商品化もされています。
(写真出典)
蜜源の確保のために養蜂家・飯倉氏が育てたローゼルの乾燥した茎葉、萼(実)を分けていただく幸運を得ました。
萼の赤さはアントシアニンと思われます。
酢酸抽出でハイビスカスティーのような赤い染液にはなったものの、絹にけぶった薄紫を留めるのがやっとでした・・・。女神さん、出し惜しみますね。
アントシアニンの色の定着については研究の必要あり!
花言葉は、「新しい恋」 「常に新しい美」。 12/17の誕生花。
実は「乙女の真心」。(10/6の誕生果実)
◎参考サイト
・http://ja.wikipedia.org/wiki/ローゼル
・http://www.pfaf.org
・https://world-diary.jica.go.jp/fukudayuko/culture/post_26.php
・https://plaza.rakuten.co.jp/lilyandrose/diary/201312170000/
・http://www.hana300.com/
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