夏帯「桜蔭」
お客様のご注文で織った夏帯、制作風景。
大島に合わせたいので柑子色の無地を、というご希望。
ちょうどソメイヨシノの枝をいただいていたので、意気揚々と糸を
染めてみたところ・・・あれ! 黄色くなっちゃった!!
ソメイヨシノはヤマザクラよりは黄色みが強いですが、
普段なら琥珀色や柑子色、柿色などが染め上がるのに、
一体何が起こった!
慌ててサンゴジュを煮出して、赤い液を一晩寝かせて、3回色をかけて
ようやく狙った色に・・・ほっ。
いやいや、植物染色では色は「狙って」はいけないのです、ほんとうは。
織りの醍醐味は、遠目に「無地」に見えるよう、
異なる無数の色の糸を組み合わせて、その色をつくりだせるところ。
今回の帯も、経糸には20種類の糸を配しました。
すでに納品済み。お客様がお着物に締めて写真を送ってくださることになっています。
たのしみ。
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