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2022/07/03

2022/07/03

ヤマブドウ・山の慈愛の涅(くり)色

Yamabudo01



【学名】  Vitis coignetiae
【英名】  Wild grape (※ノブドウと区別なし)
【別名】  オオエビヅル、ヤマエビ、カネブ 
【生薬名】 ジャホウトウ(蛇葡萄)=ノブドウ
【科】     ブドウ科 

四国から北海道、サハリンなどの山地に自生する雌雄異株の落葉つる性木本で、巻きひげを伸ばして他の物に絡み付いて繁茂します。
葉裏には茶褐色の綿毛が密に生えていたりして。

6月に黄緑色の小花が咲き、秋に紅葉。ノブドウと混同されがちですが、ノブドウは実が房状にならないのに対し、ヤマブドウは房になります。
ノブドウは食用になりませんが、ヤマブドウの実は酸味は強いもののちゃーんと食用となるのです。果汁で葡萄酒もできちゃう。

若葉は、5~7月頃に採取して、揚げもの、塩茹でして水にさらし、和え物、汁の実に。
黒紫色に熟した果実を採取して、果実酒に。果実の3~4倍量の35度ホワイトリカーを入れて冷暗所に3~6ヶ月保存して材料を引き上げます。淡茶色の甘酸っぱい果実酒になり、疲労回復、病後の回復、増血剤としての効能のほか、酒石酸が強精強壮、陰萎の特効薬として古くから秘蔵酒として知られるそうですよ!

古くから果実、茎、葉は染材としても使われてきました。
また木質化したツルは、かご作りの高級材料とされています。使うほどに艶が出て大変丈夫。ツルの採取は6月頃がよいそうですが、ほぼ「木」と化しているブドウヅルを、削ぎながら採取するのはかなりの重労働。高価なのももっともです。
166885731 写真出典

かご編み用に市販されているツルの端材が手に入り、煮出してみたところ、大変濃い赤茶の液となり、どの媒染でもたいへん堅牢な色を得ました。
アルミで桑茶色、銅で美しい涅色、鉄で赤墨色

俳諧では、秋の季語。
花言葉は「陶酔」「好意」「信頼」「思いやり」「親切」「慈善」「酔いと狂気」「人間愛」。 (ブドウ全般に同じ)


◎参考サイト / 文献

http://www.e-yakusou.com/
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヤマブドウ
https://www.sanbongi.com/山ぶどうの四季/

・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「和漢三才図絵」 第90巻

(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房  禁転載


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