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2022/08/13

モノつくりに乾杯!

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今週と来週は、工房のあるカジュ・アート・スペースの他の教室は、一斉にお盆休みに入っていて、昨日も今日も、工房でひとり。
今日も日中は染めものして、機織って過ごしました。機に座っている間は「思考の旅の時間」でして、今日は、こうして私のようにモノをつくって暮らしを立てている仲間たちのこれからはどうなるのだろう、ということをぐるぐると考えていました。

そして夜。
今夜は、毎週楽しみにしている山田五郎さんの「オトナの教養講座」(ちょーオススメ!)の、久しぶりの生配信がありました。時々行われる生配信では、五郎さんへの質問を受け付けているので、今回は私も事前に投稿してみましたよ。

昨年11月にこのチャンネルでテューラーを取り上げていたとき、デューラーの故郷ニュルンベルクについて五郎さんが解説していました。
「このニュルンベルクという街は職人たちの街で、教会や王族の支配を受けずに独立自治を保っていたんだ。この頃の見習い職人は、『遍歴修行』っていうのに出るんだよ。いろんな親方の工房を回って修行するの」・・・ん? どこかで聞いた話だぞ。

そうなんです。

実は2008年に、その旅の途中の遍歴職人が3人、カジュに3週間滞在したことがあるのです!
初めてその3人に会ったときは、絵本から抜け出たような彼らの出で立ちにびっくり!


Walz(ヴァルツ)と言われるその旅の風習は、スペインの一部とドイツ語圏に今でも残っています。
彼らとのふれあいを通して、ヨーロッパの職人のプライドの高さをひしひしと感じまして、ニュルンベルクが独立自治を保っていたという五郎さんのお話も、大いに納得できました。

日本の学校教育では、「芸術」や「ものつくり」に対する意識が低すぎないでしょうか。「美術」「音楽」「技術家庭」が得意な子供たち、もっとリスペクトされてもいいと思うのですが。

で、「日本のアーティストや職人たちの世界をもっと裾広がりにするには、今、何が必要でしょうか。五郎さんのご意見を伺いたいです。 」と投稿したところ、今日の配信の最後に、五郎さんが答えてくださいました。

「やっぱり、教育じゃないかな。日本はものつくり大国とか言いながら、ちっとも職人たちを大事にしていない。みんながみんな大学に行って、サラリーマンを目指すのがいいみたいなね。で、ホワイトカラーが職人をアゴで使うような・・・おかいしいよ」

胸がスカーーッとしました!!

モノを作る人も、お勤めする人も、等しく尊敬される社会の実現のために、まずは学校。五郎さんもおっしゃっていましたが、今の学校の美術や音楽の授業は、わざわざキライにさせるようなことばかりやっています。(もと美術講師、大いに反省・・・。)

ま、とりあえず、人々の尊敬を受けられるようなイイモノを、日々、作ってまいりましょう。

昼間機織りしながら悶々としていたことを、五郎さんがバシッと言ってくださって、ほんとにうれしかった!
ありがとうございました。

皆さんも、ぜひリンクから今日の生配信アーカイブ、ご覧ください。







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