マルバルコウソウ・かわいいけど仙斎茶
【学名】 Quamoclit angulata Bojer, Ipomoea coccinea L.
【英名】 Red Morning Glory、Redstar, Mexican Morning Glory
【別名】 ルコウアサガオ
【生薬名】
【科】 ヒルガオ科
南米原産のつる性一年草。
幕末に観賞用で持ち込まれたものが日本各地で自生するようになりました。
学名のQuamoclitは、ギリシャ語の「kuamos(マメ)」+「klitos(低い)」の意で、マメに似た蔓性の植物を表します。
葉が櫛状になった同類のルコウソウ(縷紅草 Ipomoea quamoclit)は、さらに古くに持ち込まれたようで、和漢三才図会にも記載されています。
鉢植え、垣根などに仕立てるなど、園芸用として人気。、やはり、現在では各地で自生。
つるを伸ばして、他のものに、左巻きに絡み付いて、3m程度に伸びます。葉は互生、長い柄があり、心形で無毛、先端はピッと尖っています。
夏から秋に、葉腋から柄を出して、先端にロート状の朱紅色の小花を数個つけます。
工房にほど近い空き地の金網フェンスにこのマルバルコウソウが絡み付いていて、夏の終わりに赤い点々が遠目にもくっきりと目に飛び込んで来ます。サルスベリとか、ザクロとか、ノウゼンカズラとか、そしてこのマルバルコウソウも、夏に咲く花なんと力強いことでしょう!特にこのマルバルコウソウは鬱蒼とした濃い緑の中に、きりりとした紅色の星形の花が飛ぶ様子が、たいそう可憐です。
ルコウソウ、マルバルコウソウともに 民間療法では痔の薬、解熱剤として知られています。
夏に全草、根を採取して、水洗いして刻み、天日で乾燥させたものを煎じて服用するとよいそうです。
つると葉を煮出してみました。アルミで白つるばみ、銅でオリーブグリーン、鉄では緑味のグレーから仙斎茶。花の咲く前なら、緑にもっと冴えがあるかもしれません。可憐な様子に反して、かなり渋いラインナップ。
ルコウソウ全般の花言葉は、「おせっかいな人」「私は忙しい」「常に愛らしい」「世話好き」。
8/10・8/11の誕生花。
・http://www.e-yakusou.com/
・http://ja.wikipedia.org/wiki/マルバルコウ
・http://www.memidex.com/
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「色の手帖」小学館
・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房
・「和漢三才図絵」寺島良安 / 著 第96巻
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