ドロボー草は秋色。
恐らく、私の住む鎌倉の谷戸のふもとでは、黄色が染まる染料が一番たくさん生えている気がします。
黄色と一口に言っても、千差万別。
寒い冬を耐えて、春を告げる透き通った黄色はギシギシやイラクサの若い葉で染まりますし、トウダイグサや菜の花も、花の色を思わせる柔らかな黄色を染め上げます。
夏は、ネコジャラシ、カモジグサ、コバンソウ、コブナグサなど、イネ科の草たちが元気な黄色をくれます。
そして秋。少し赤みを帯びた深い卵色を染め上げてくれるのは、ススキや花の終わったイラクサ、そして、アメリカセンダングサ。
秋の野原に出かけてうっかりすると、セーターにこのアメリカセンダングサのとげとげした種がびっとりとくっついて来ます。
今年はとくにあちこちの空き地で目についたので、久しぶりに染めてみました。
予想を裏切らない深い黄金色(こがねいろ)を授けてくれましたので、文庫本のカバーを織ってみました。
暑すぎず寒すぎず、すっきりと晴れ上がった秋の日は、機織り仕事がはかどります。
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