ベゴニア・ブラジル美人は薄紅色
【学名】 Begonia semperflorens (= ベゴニア・センパフローレンス)
【和名】 シキザキ(四季咲き)ベゴニア
【科】 シュウカイドウ科
ブラジル原産。明治初期に渡来、今ではすっかり日本のお花。「となりのみよちゃん」的な風情が、昭和な日本のお庭を彩ってまいりましたね。
・木立ち性
・根茎性
・球根性
と、実に種類が多く、「ベゴニア」はそれらの総称です。
日本では、一年中花をつける木立ち性のセンパフローレンスの仲間が園芸として広く出回っています。
(和名の「四季咲き」は一年中花をつける様子から)
センパフローレンスは、葉挿し、水挿しで容易に増やすことが可能ですが、球根性のものは温室管理などが必要。
木立ち性の中のレックスベゴニアはインド・ベトナム原産で葉に美しい模様があります。
日本には古くから、同じ仲間のシュウカイドウがあります。風情がたしかによく似ていますね。
和漢三才図会にはその花姿を賞して「なよなよと柔軟で、綺麗に化粧した美人をみるようである」という記述が見つかります。
ベゴニアには、なよなよした印象は、ないな・・・そこがブラジル産か。うん、なんか、花陰にサンバのリズムが聞こえてきます。
・・・それも浅草カーニバルの。
夏の終わりに工房の花壇に植えたセンパフローレンスが徒長したので、剪定して試しに煮出してみました。
まったく期待していなかったのですが、なんと、美しいワインレッドの染液となってびっくり仰天!
媒染の金属の違いによる色の違いがほとんどなく、絹が古代色でいう虹色、濃染処理した木綿は灰桜色。そしてウールが一番発色がよく、しっかりした薄紅色に。
4ヶ月経った今でも色は変わらないですが、ウール以外、日光堅牢度にやや難ありでしょうか。
それでも、植物染色でこのような紅色は、スオウやベニバナなど、特別な染料でしたかなかなかお目にかかれないので、ちょっと興奮しました。
うまく花壇のベゴニアが冬を越してくれたら、また染めてみたいと思います。
ベゴニア全般の花言葉は「親切」「幸せな日々」「片思い」「愛の告白」。赤い花は「公平」。
9/28の誕生花。
◎参考サイト/文献
・http://www.hana300.com
・https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-217
・https://rennai-meigen.com/begoniahanakotoba/#i-4
・https://shiny-garden.com/post-2689/
・https://ja.wikipedia.org/wiki/ベゴニア・センパフローレンス
・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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