Qality of Life
Quality of Life
昨今、ようやく日本でも医療の現場などでこの言葉が定着してきたように思います。
生活の質。
大病を克服したはいいが、その強い薬の副作用や外科手術の後遺症で、生活の質が以前より落ちることは良しとしない、という考え方が、だいぶ浸透してきた感があります。
そこで考えてみた、「生活の質」。
そこで考えてみた、「生活の質」。
たっぷり稼いでお金持ちになる・・・だろうか。
もし、そのために無理な働き方をして体を壊したり、人間関係を悪化させてしまったりしたら、それは強い薬の副作用と変わらない。
「生きる意義を見出せるもの」を持っているかどうか。
・・・ということかしら。
ところが、これを表すいい日本語がないよなぁと、ふと思いまして。
「趣味」・・・うーん。
「生きがい」・・・うーん。
よく「いいですねぇ、ご趣味を生かして」と言われることがあります。悪気はないのはわかっているので、別に腹は立ちませんが、
ちょっと正直悲しくなるのです。
以前、紅月劇団主幹の石倉氏が、他愛ない会話の中で、自らの劇団活動への取り組みを、さらっと「命がけです」とおっしゃった。
商業劇団ではないから、石倉氏はこれで食べているわけではない。
しかし、その命がけの取り組みは実に示唆に富み、私の生活の質を押し上げてくれる。
しかし、その命がけの取り組みは実に示唆に富み、私の生活の質を押し上げてくれる。
久しぶりにあった元教室の生徒の恭子さん。今は暮らしたいところで仕事をするという考えのもと、長野で半農の生活をして、織りの仕事を続けていらっしゃる。
いただいた白菜を今日は干しています。
別に野菜を買うお金がないとかではない。でも、自ら土と向き合い、それを食する。そして機に向かう。
これを「趣味」で片付けていいのだろうか。
染め教室の裕子さん。お仕事の傍、結構な広さの田んぼと畑をやっていて、収穫したお米をいただいた。
可愛いパッケージング。ラベルもオリジナル。
別に売り出すわけではない。
でも、こうせずにはいられなかった裕子さんの気持ち、稲作にかけた思いは、果たして「趣味」なのか。
自分が自分であるために必要な行い。
生きていることを実感できる取り組み。
これを表現するいい言葉と出会いたい。
とりあえず、そんな周囲の人の行いや取り組みに、
私はとても幸せにしてもらっている。