ナガエコミカンソウ・隠しきれない憲法黒茶
【学名】 Phyllanthus tenellus
【別名】 ブラジルコミカンソウ
【英語名】 Mascarene Island leaf flower
【科】 コミカンソウ科(旧:トウダイグサ科)
インド洋のマスカレーヌ諸島、アフリカ原産の帰化植物。
東アフリカ、西インド諸島、アラビア半島の他、オーストラリア、メキシコ、南アメリカなどの亜熱帯に分布しています。
日本では1990年代から関東以南から琉球・小笠原に分布し、都市域に急速に広まっているとのこと。
日本の気候の温暖化が影響しているのでしょうね。
和名は、もともとあった在来種のコミカンソウに似て、背が高いことから。
葉がオジギソウのように就眠運動するそうです。コミカンソウが上側にとじるのに対し、ナガエコミカンソウは茎の下側に閉じます。
インドや中国では古くから「薬草」として使われてきたそうです。黄疸、B型肝炎、淋病、潰瘍、赤痢などに効力を発揮するとされる他、
皮膚病用の外用としても使用されています。
また、ストレス解消、糖尿病にも良いとされ、お茶が売られているそうです。
スペイン語では形態からフロール・デ・オーハ(葉から出る花)、薬効成分からチャンカ・ピエドラ(腎臓、胆嚢結石を砕く)などの俗名があります。
最近中国では抗ガン効果も期待出来るものとして研究が進められているという記述も見当たります。
なかなかやりますね。
鎌倉でも近年道端などに、よく目にするようになりました。はじめは「あれ、季節外れのカラスノエンドウ?」と思いましたが、かわいいまるい実が葉っぱにくっついていて、別物だとわかり、調査してみた次第。
煮出してみると、少ない量でも濃い黄色い染液となり、アルミで花葉色(はなばいろ)、銅で根岸色(ねぎしいろ)、そして鉄で、深い憲法黒茶(けんぽうくろちゃ)にはびっくりでした。どれも草の見た目からは想像していなかった冴えた力強い色合いです。
ふーむ、いい色、隠しておったな、お主。
花言葉は「秘めた意志」
◎参考サイト/ 文献
・http://ja.wikipedia.org/wiki/ナガエコミカンソウ
・http://ja.wikipedia.org/wiki/コミカンソウ
・https://www1.ous.ac.jp/
・https://mikawanoyasou.org/
・https://kibou85.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載