ハナニラ・ベツレヘムの星は蒸栗色(むしぐりいろ)
【学名】 Ipheion uniflorum
【英名】 spring star
【別名】 ベツレヘムの星(=オオアマナ) 、西洋甘菜(セイヨウアマナ)
【 科 】 ヒガンバナ科 (旧ユリ科)
アルゼンチン原産。
明治時代中期に観賞用とし栽培されるようになり、それが野生化して広まりました。
茎を切るとニラのような香りがしますが、ニラとは全くの別物。
北海道をのぞく日本各地に自生するよく似た在来種にアマナがあり、別名はここから。
アマナの球根は食用とされていたこともあるそうですが、ハナニラには毒性があり、口にすると、激しい下痢を起こすこともあるので注意が必要ですね。とくに球根には気をつけたほうがいいようです。
食用のハナニラはニラ科のニラの花で、こちらのハナニラとは関係ありません。ややこしいですねー。
やはり明治時代に渡来したヨーロッパ・アジア南西部原産のオオアマナ(キジカクシ科)は、同じく毒草。
って、また違うの出てきた・・・。
オオアマナとハナニラの別名「ベツレヘムの星」は、その星型の美しい花に対する最大の賛辞と言えるでしょう。
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ベツレヘムの星
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またはクリスマスの星。東方の三博士にイエス・キリストの誕生を知らせ、ベツレヘムに導いた、キリスト教徒にとって宗教的な星。マタイによる福音書によれば、博士たちは星の出現に霊感を受けて「東方」からエルサレムまで旅をした。
ハナニラの花びらは6枚ですが、ベツレヘムの星は八芒星(オクタグラム)で表現されることが多いそうです。
それでも、キリスト教の世界でもとても重要な星をこの花に例えたとわかり、ちょっと見方がかわりました。
そんなありがたい花ではあるものの、ものすごい繁殖力で生えて欲しくないところにまだ広がってしまったので、採取して煮出してみました。
うーん、ニラ臭がすごい・・・。かなり量がありましたが液は意外とあっさり味。うっすら黄色くなるにとどまりまして、アルミで蒸栗色(むしぐりいろ)、銅で枯草色(かれくさいろ)、鉄で柳茶色(やなぎちゃいろ)。
どれもほんわか。
ベツレヘムの星はどこまでも優しかったです。
花言葉は、「悲しい別れ」「耐える愛」「恨み」「卑劣」「愛しい人」「星に願いを」。
2/22、2/23、3/26の誕生花
◎参考サイト/ 文献
・https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/
・https://pfaf.org/
・http://ja.wikipedia.org/wiki/ハナニラ
・https://ja.wikipedia.org/wiki/オオアマナ
・https://ja.wikipedia.org/wiki/アマナ
・https://hanaprime.jp/language-flower/
・https://garden-vision.net/
・https://www.hana300.com/
・https://mikawanoyasou.org/
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房
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