モウソウチク・千々に乱れて紅梅色
【学名】Phyllostachys edulis (Carrière) Houz. Phyllostachys heterocycla
【英名】Moso bamboo
【別名】江南竹、ワセ竹
【生薬名】※竹茹(ちくじょ)=ハチク、マダケの稈(茎)の内皮
【科】 イネ科
竹の多くは中国産で、世界には600種類あるといわれているそうです。
日本に渡来したのは、留学僧が唐から持ち帰った、あるいは宋から持ち帰ったなど説が定まらないようですが、全国的に広まったのは江戸時代中期、薩摩藩が琉球王国経由で輸入したことがはじまりだそうです。
ん?
ということは、かぐや姫の絵本で、大きな竹からぱっかーんと生まれるお姫さんの図は間違いなのですね。その頃の日本の竹はマダケが主流ですから、かなりのマイクロベイビーだったんですね。
現在の北限は函館で、以南に全国的に自生しています。
1970年代からは、食用の筍が安い輸入ものに市場を奪われたことから、竹林が荒れ、深刻な里山荒廃の原因となっています。
モウソウチクは「孟宗竹」と綴ります。
孟宗は、中国の三国時代(3世紀)に呉に実在した官吏です。
筍の好きな母親のために冬に筍を探しますが、見つからず涙したところ、その涙が落ちたところに筍が生え、母親に食べさせることができたという逸話が名の由来。
この話は孝行譚として中国の「二十四孝」にも数えられているそうです。
材は建築や農漁業用資材として利用されていましたが、弾力性に欠けるので、かごなどの「編む」「組む」には向きません。
皮は防腐効果があり、昔は食べるものを包むのに用いられていました。
肉厚で大きいことから、竹炭作りに向いています。
竹炭は、有害化学物質を吸収する作用があるとされ、川の浄化などに応用されているのは周知ですね。
その過程で出る竹酢液は、竹のエキスといわれ、殺菌、止痒、消臭、抗酸化性の作用があります。
数ある筍の中でもハチクに次いで美味とされるのがモウソウチクの筍といわれ、ビタミンCやビタミンB2などを含有、豊富な食物繊維で、便秘の予防、カリウムも多量に含有しており、体内の塩分を排出するので、むくみや高血圧の予防にも効果あり。
葉を乾燥させたものをお茶として飲めば、利尿に効果。
さてさて、今年も二階堂の谷戸の奥、レインボーステイのマダムMからプリップリの筍をいただきました。筍ごはん、煮物、グリーンカレー・・・と心ゆくまで楽しみました!
そして、今年はとれたての筍とともにマダムMからお題をいただきました。
筍の皮を使った染めものをしてみてほしいと。
前から噂で、「あお」が染まるとか、「ピンク」が染まるなどと耳にしていまして、何度かやってみたのですが、うーん、利休鼠みたいな色にはなったけど・・・染め方に工夫がいるのかしら?と思っていたところでした。
よし、腰を据えて実験だ!
マダムMにもいろいろアドバイスをいただきまして、皮の、色の黒々と濃い部分を選んで煮出してみることに。半分は普通の水。半分は酢酸を入れた酸性の水で煮出しました。
結果、酸性水抽出の液で、すず媒染した絹が美しい紅梅色(こうばいいろ)に、鉄媒染した綿がびっくりの紺鼠色 (こんねずいろ)に!! ひゃーっ!
久しぶりにわくわくしました。
ただ、ウールにはどの媒染でもほとんど色がつきませんでした。
あまり熱を加えないで染めた方がいいようです。普通の水でつくった液は、時間が経つと色が薄墨色から赤黒く変化したり、なんだか、不安定要素が多い印象です。ユラユラ揺れる春の心を映したよう。
堅牢度については、要経過観察ですね。
花言葉は、「節度」「節操のある」「忠誠」「不動」など。1/2の誕生花。
◎参考サイト / 文献
・https://www.rinya.maff.go.jp/
・https://www.nies.go.jp/index.html
・http://had0.big.ous.ac.jp/index.html
・http://www.e-yakusou.com/
・https://ja.wikipedia.org/wiki/モウソウチク
・http://www.hana300.com/
・https://hananokotoba.com/
・「花と樹の事典」木村陽二郎 / 監修 柏書房
・「原色牧野日本植物図鑑 コンパクト版 1」 北隆館
(C) Tanaka Makiko たなか牧子造形工房 禁転載
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