みなさん、こんにちは。
お宝持ちになる講座の時間です。
本日は「押し出す流れ」のお金の話の最終回。
医療関連費の削減について。
あ、「稼ぐこと」については、後日別の章で提案いたしますね。
あまり普段病院のお世話にはならない私ですが、一昨年、ひどい胃痛に襲われて、一念発起しておっきい病院に診察を受けに行きました。
私の祖母はスキルス性の胃癌で亡くなっているし、両親も共にべつの癌で亡くなっていて、いや、その時は真面目に「胃癌かも・・・」と思いました。
結果は十二指腸潰瘍で、「胃壁が荒れ野のようになっている状態です」と、かーっくいいドクターが胃カメラの写真を見ながら詩的に解説してくれました。「これを1ヶ月飲んでいただければ、治りますよ」とお薬を処方していただき、ま、結果、1ヶ月でよくなったんです。
でも・・・私の日常生活の何かが、胃にこれだけ負担をかけているとしたら、またなるかもしれないよなぁ。
「先生。食べるものとか、あと、普段の生活で気をつけなければいけないことってなんですか?」と質問した時の、かっくいいドクターの答えは、
「うーん、特にありません」
・・・いやいや、ドクター。そこが一番、専門家の意見を聞きたいところなのよ。
それって、また悪くなったら、薬もらいに来いってことじゃん。
そりゃ、あなたに会いに来るのも悪くはないけどね。
さて、今日のテーマは、実にこの出来事に象徴されています。
総務省の資料によると、1985年に16兆円だった医療費は、2020年には47兆円を超えています。約3倍ですね。
(←クリックして拡大 写真出典 )
分析では「高齢者の増加」が原因、と括っていますが、果たしてそれだけでしょうか。
私には、病院の対応の変化が背景にあるような気がしてなりません。
昔は今ほど簡単に薬を出しませんでした。
ま、専門家たちの努力によって、いい薬が開発されていることも一因でしょうが、「悪くなったら、ハイ薬」の図式が、この恐ろしいグラフの裏に透けて見えるんですけど、みなさん、いかが思われますか。
夜遅くまで(夜11時過ぎの東京駅の横須賀線のフォームに当たり前に人がたくさん並んでてビビったぞ)働き、そのせいで食事や睡眠がおろそかになり、ブラックな職場で神経をすり減らす・・・。
当然、体調は悪くなる。そして、薬で対処療法。また過酷な働き方の毎日に戻る・・・。
ポストコロナ時代は、この負の連鎖を断ち切る必要があります。
江戸時代初頭の学者・貝原益軒は、その著書「養生訓」の中で記しています。
薬と鍼灸を用るは、やむ事を得ざる下策なり。飲食・色慾を慎しみ、起臥を時にして(:規則正しく)、養生をよくすれば病なし。腹中の痞満(ひまん:腹がつかえてはること)して食気つかゆる人も、朝夕歩行し身を労動して、久坐・久臥を禁ぜば、薬と針灸とを用ひずして、痞塞(ひさい:腹がつかえて通じがないこと)のうれひなかるべし。是上策とす。
薬やハリ・お灸を用いるのは、最後の手段で「下策」 。食・性生活を謹んで規則正しく養生すれば病気にはならない。(中略)
体を適度に動かし、長時間座ったり寝たりしなければ、薬に頼らなくても大丈夫。これが「上策」。
そう、つまりは「予防医学」こそが、これからの医学です。
お医者さん、パソコンの画面ばっかり見てないで、患者には、その知識を活かしてぜひ、予防と養生の知恵を授けてください。
おっと、責任をお医者さんになすりつけてはいけませんね。
ポストコロナ時代は「自分のことは自分で」が基本。
「悪くなってから薬」から脱却しましょう。
これまでのこの講座が提案してきた生活スタイルを、できるところから取り入れて、「体が悪くならない生活」手に入れましょう。
あ、予防のためのサプリに走る、ではありませんよ。サプリに頼らなければいけないこと自体が問題です。
食後に各種サプリを飲んでる人で、健康な人を私は見たことがありませんが、いかが?
いくらセサミンがいいからって、取すぎはやっぱ他の病気の原因にならんでしょうか。そんなにたくさん取っていいなら、ゴマがあんなに小さな粒なわけないと思うんですよ。
体調が悪いのに薬を我慢しろ、ではないですよ。悪くなったらお世話になればいいと思います。
では、なにから始めれば・・・はい、例によって「ちっこく」いきますよ!
「養生訓」をひもといてみましょう。
養生の道
- 怒りや心配事を減らして心を穏やかに保つ
- 元気であることが生きる活力になるのでいつも元気でいる
- 食事は食べ過ぎず、毎日、自分に合った適度な運動をするのがよい
- 生活の中で自分の決まり事をつくり、よくないことは避ける
- 病気になってから治療するのではなく、病気にならない努力をする
- 何事もほどほどにし、調和のとれた生活を送る
- お金がある、ないに関係なく、自分なりの楽しみを持って生活する
- 養生のための生活を習慣化することが大切
- 呼吸はゆっくり行い、たまに大きく息を吸い込む
- 夜更かしはしない、だらだらと寝すぎない
- 身のまわりを清潔に保つ
↑はこのサイトから引きました。 他にも食生活、性生活、住まいなど、いろんな知恵が簡潔に紹介されていますので、のぞいてみてください。どれも、今すぐ始められることばかりですよね。全部でなくても、できる項目から実践してみませんか。
貝原益軒さん、人生五十年と言われた時代に、自ら考案した養生訓を実践し、なんと84歳まで長生きしました。効果は実証済み!
このほか、戦国時代の曲直瀬道三が、短歌形式で養生法をまとめた「養生誹諧」もおもしろいです。いずれも、医療が発達していない時代の人ですから、命と向き合う気持ちは今よりずっと真摯で鋭敏だったはず。いろんなヒントが隠れています。
これで、今までなんとなく不安に駆られてもらっていた薬やサプリと縁を切ることができたら、医療関連経費は大幅に削減できるはずです。
夜更かしやめると、びっくりするぐらい電気代も安くなります。
社会全体が夜更かしですよね、今・・・。
最近、またちょっと胃痛が。
原因、ほんとは分かっているんですよ。気づかぬふりをしているけど。
はい。たなか、「食べ過ぎ」です・・・。精進。くっ。
次回からは「時間」について、数回に分けてお話ししようと思います。(これを先にしないと、取り込むお金の話がうまくできないので)
<<ブログ冒頭の写真>>
別に「健康のために」なんて思ってやっているわけではありませんが、毎年この時期の梅仕事はお約束。私はお酒が飲めないので、もっぱら梅干し。
何百年も前から今日まで「残ってきた」伝統食には、この風土で生き抜く知恵が詰まっているなと思います。ありがたいことに、仕事場の庭には3本も梅の木があるし、この頃はどこかしらから極上の梅が届いたりもします。
自分で漬けると、不思議とせっせと食べるようになりますね。梅干しレシピもだいぶレパートリーが増えました。
夏を乗り切る、大事な「養生」です。
◎本日の参考書
・「養生訓」(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ) 貝原益軒 /著
(読みやすい超訳版です。図書館にもあります)
・戦国武将の養生訓 山崎光夫
・医療費の推移