サルスベリの贈り物
つまり、夏も終わりということです。
日曜日のアタシはえらかった。(9/3)
一生懸命世話しているのに、暑さに負けてしんなりしている畑の野菜たちを横目に、まーったくお世話していないのに、わさわさと茂るアカメガシワ。
優秀な染料であるばかりでなく、実は効能の高い生薬であることを知りました。
夏までに採取した葉、赤い茎を干してお茶にすると、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃痛、胃酸過多に特効らしいのです。
本日、工房スタッフ・はるかちゃんが、きれいに刻んだり洗ったりしてくれたので、この強力なお天道さんの力を使って乾燥工程中。
私の胃痛に果たして効くか?
人体実験いたします。
先週金曜日。今日もお天道様は朝から張り切っています。張り切りすぎです。
その炎天下、よせばいいのにお江戸で展覧会巡り、5つハシゴ。
東京都美術館でマチス展と荒木球奈展を観て、上野駅に戻る途中にふと国立西洋美術館の前庭に目が留まりました。
「そうだ、ここには・・・」
8月、9月は、工房のあるカジュ・アート・スペースでは一日ワークショップ週間が開催されます。
私が担当の講座は以下の2つです。
ご予約、お早めに!
お待ちしております!
◆New草木染め入門 たなか牧子
◆8/29(火)・9/18(月・祝) 10:00 〜15:30
自然から美しい色をもらいましょう。身近な草木を煮出して風呂敷、 スカーフなどを染めます。
草木染めの基礎・家庭で安全に染められる方法が学べます。
簡単で楽しい絞り染めのテクニックも!
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◇参加費
・一 般 / ¥3,500+材料費
・友の会会員 / ¥3,200+材料費
・小・中・高校生 / ¥1500+材料費
※「鎌倉染色彩時記」クラウドファド・リターン券、路地フェススタンプラリー商品券使えます。
◇講座内容に関するお問い合わせメールはこちら
◇持ちもの お弁当、エプロン、ビニール袋、染めてみたい木綿、麻、絹のもの、ゴム手袋
◆New藍染めの絞り入門 たなか牧子
◆8/26(土)・9/10(日)10:00 〜15:30
夏にピッタリの藍の布。カジュにある藍がめを用いて藍の絞り染めの布を作りましょう。絞り技法は、伝統手法からモダンテクニックまで。自分で作る合成藍の藍ガメレシピもお教えします。
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◇参加費
・一 般/ ¥3,500+材料費
・小・中・高校生/¥1,500+材料費
※「鎌倉染色彩時記」クラウドファンド・リターン券、路地フェスタスタンプラリー商品券使えます。
◇講座内容に関するお問い合わせメールはこちら
◇持ち物 お弁当、エプロン、ビニール袋、染めてみたい木綿、麻、絹のもの、ゴム手袋。
今日は七夕。
鶴岡八幡宮では伝統に則って、カジノキの葉(を模した紙)に願い事がかけます。
雨音、ガビチョウやウグイスの声をおともに機織り仕事。
4月のそごう美術館ヒュージアムショップでほとんど売れてしまったブックカバーの新作をつくっています。
このシリーズは、得意な浮き織りのバリエーションで織っていて、一回にだいたい6,7冊分の経糸をまとめてかけます。
そこに違う緯糸をいれて色違いをいろいろ作るわけですが、色と色の織りなす化学反応には毎回驚かされるばかり。緯糸の色によって、経糸に仕掛けた配列の思惑が、まったく違った形で浮き出てきます。
たった一本の経糸の色が、全体の印象を変えることも。
だいたい毎回予想は、いい意味でも悪い意味でも、裏切られる。
きっとこれから先も、完全にその妙を操ることはできないものと思われます・・・。
30日の火曜日。
久々に工房をでて、遠出しました。
行き先は埼玉県川口市。
昨年度の紡ぎクラスの生徒さんA.Mさんのご親戚のお家のとなりに、食用の小さな羊牧場があって、「毛刈りをしたから、いるなら(羊毛を)あげるよ」とのことで、出かけて行ったのです。
牧場というほどの大きさではなく、こじんまりと羊とヤギが飼われていました。
オーナーのお話によると、イスラム文化圏の人が、こぞってお肉を買いに来るのだそうです。
しらべてみたところ、90年代から、川口市とお隣の蕨市にはたくさんのクルド人が流入、定住しているのだそうです。蕨市にいるクルド人は「ワラビスタン」と呼ばれているとか。
中小の工場が多い川口市では、貴重な労働力なのだそうです。
ラマダーン(イスラムの断食月)が終わると、振る舞いの宴をする習慣があるため、「かなり遠くからも買いに来るよ」とのこと。
毛刈りされたばかりでスッキリしたコリデール(左)とサフォーク(右)
日本で飼育されている羊はほとんどがこの2種類です。そもそも高温多湿の日本は羊の飼育には向きません。この2種類だけがなんとか日本でもやっていけるというわけです。
その点、ヤギは昔から日本人のお友達。ここにもたくさんのヤギがいま した。
そういえば、ヤギの毛刈りって聞かないなぁ。伸びないのかな。
なんと、クルドの方々、羊よりヤギ肉を重宝がるのだそうですよ。
今年刈られた毛は、別にとっておいていただいたので、きれいでしたが、昨年のものは「まさか欲しい人がいるとは思わないからさ、畑に撒くつもりで、放ってあるよ」というではありませんか。
おお、ほんとだ、畑の隅で雨ざらし・・・。すでに大部分はバクテリアにやられて黄変し、分解されています。
そのなかから、使えるところを探し出して、げーっと!
現在、ウールを含め、全ての糸の値段が高騰し、手仕事の現場も大打撃を受けているのですが、一方で、こうして使える素材が「不燃ゴミ」として捨てられているのです。
本当に残念でなりません。
明日から、洗毛作業に入り、染色して、糸に紡ぐ、フェルトを作る、などに活用していきたいと思います。
この日のお昼ご飯は街で見つけたトルコ料理の大衆食堂でチキンケバブの定食。ボリューム満点! 味も絶品!
お店はクルド人のお客さんばかりでした。
日本もいろいろ。
羊をめぐる、たのしい旅でした。